最近、久しぶりに「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」に興味が湧いて目論見書を見ていたら、新たに「Eコース」が追加されているのを発見しました。
この「Eコース」、NISA口座を使って投資できるし、使い方によってはNISA口座で毎月分配を実現することができそう。
この記事では、私が感じた「米国成長株投信Eコース」の特徴や投資方法について、将来的に家族が投資をするときの説明用を兼ねて簡単にまとめています。
Eコースは新NISAにピッタリ
「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」シリーズには、全部で5つのファンドがありますが、今回私が気になったのはその中でも「Eコース」です。
一番人気のDコースはNISA口座では購入できませんし、Bコースは分配金の楽しみが少なくてちょっと物足りない...そんな中で、私にぴったりだと感じたのが「Eコース」でした。
NISA口座で投資が可能
「分配金を非課税で毎月もらいたい!」と思い、NISA口座で毎月分配型の投資信託を買おうと考えたことはありませんか?
実は、私は考えたことがあります。
でも、NISAでは毎月分配型の投資信託を買うことができません。
なぜなら、NISAでは投資対象商品に以下のような除外条件があるからです。
- 整理・監理銘柄
- 信託期間20年未満
- 毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等
そんな、除外される「毎月分配型」の抜け道を狙った様なコースが「隔月分配型」のEコースです。
Eコースは2カ月に一度の分配金が出る仕組みで、これならNISA口座でも買うことができ、分配金を非課税で受け取ることができます。
工夫次第で毎月分配も実現可能
さらに、Eコースを使えば毎月分配型に近い投資も実現できます。
たとえば、Eコースは偶数月に分配金が出る投資信託です。
これに、奇数月に分配金が出る「アライアンス・バーンスタイン・米国割安株投信(隔月決算・予想分配金提示型)」を組み合わせれば、毎月分配金を受け取る形の投資が実現できます。
このように工夫すれば、NISA口座を活用して毎月分配金を受け取ることができるのです。
隔月決算型のEコースとは
私は「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 Eコース」を、BコースとDコースの中間的な特徴を持つ投資信託だと感じています。
BコースとDコースのいいとこ取り
以下のチャートは「トータルリターン(基準価格+分配金)」の推移です。
青がDコース、オレンジがEコース、茶色がBコースです。
- Dコース:過去1年の基準価格の変動はほぼゼロ
- Eコース:同じ期間で約16%のプラス
- Bコース:同じ期間で約32%のプラス
Eコースは、分配金を隔月で受け取りながら、基準価格の上昇も少し期待できる選択肢です。
分配金と資産の成長も狙えるEコースは、BコースやDコースとは違った魅力があります。
分配金実績をDコースと比較
以下は直近の分配金実績です。
決算日 | 分配金 | 落基準 |
---|---|---|
2024年12月16日 | 300円 | 12,568円 |
2024年10月15日 | 200円 | 11,965円 |
2024年08月15日 | 200円 | 11,160円 |
2024年06月17日 | 400円 | 12,675円 |
2024年04月15日 | 300円 | 11,833円 |
2024年02月15日 | 200円 | 11,768円 |
2023年12月15日 | 100円 | 10,372円 |
2023年12月~2024年12月までの13か月間で、BコースとDコースの分配金を比較すると以下のようになります。
- Dコースの合計分配金:3,700円
- Eコースの合計分配金:1,700円
NISAで投資できないDコースは特定口座(課税対象)、EコースはNISA口座(非課税)で投資した場合、特定口座では課税されるため、Dコースには20.315%の税金がかかります。
この税金を引いた後の金額は次の通りです。
- Dコースの税引き後の合計分配金:2,949円
- Eコースの合計分配金:1700円(非課税なのでそのまま)
Dコースは分配金が多いものの、特定口座だと税金が引かれるため、実際に手元に残る金額は少し減ります。
一方、EコースはNISA口座を活用すれば非課税で分配金を受け取れるため効率的です。
分配金の増額も期待できる
さらに、分配金について感じたことを挙げると、基準価格がDコースに比べてEコースの方が上昇していくため、分配金の額が高くなりやすいと感じます。
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 Eコースの予想分配金提示型の仕組みによる分配金額は以下の通りです。
基準価額(毎計算期末の前営業日) | 分配金額(1万口あたり、税引前) |
---|---|
11,000円未満 | 基準価額の水準等を勘案して決定 |
11,000円以上12,000円未満 | 200円 |
12,000円以上13,000円未満 | 300円 |
13,000円以上14,000円未満 | 400円 |
14,000円以上 | 500円 |
基準価格の上昇
- Dコース:2023年12月15日 11,372円 → 2024年12月16日 12,010円(638円の上昇)
- Eコース:2023年12月15日 10,372円 → 2024年12月16日 12,568円(2,196円の上昇)
このように、Eコースの基準価格はDコースに比べて大きく上昇しており、そのため分配金額も増える可能性があります。
課税・非課税の違いや基準価格の上昇を考慮すると、Eコースの方がさらに魅力的に感じます。