新NISA制度が始まって以来、私の周りで投資をする人が増えました。
最近、投資を始めた友人と話をしていると、友人から「複数の証券会社で口座開設しているのは何で?」ということを聞かれました。
もちろん、私は複数の証券口座で口座開設するメリットを感じているのでそうしているのですが、投資初心者の友人にはそのメリットが感じなかったようです。
まだ、友人はNISA口座を使った「ほったらかし投資」レベルの使い方しかしていませんでしたので...
そこで、この記事では一般的によく言われる複数証券口座の開設メリット・デメリット、そして私が実際にどのように複数口座を使い分けているかなどについて紹介します。
複数の証券会社で口座開設
私も投資を始めたばかりの頃は、一つの証券口座で十分だと感じていました。
しかし、投資歴が長くなるにつれ様々な商品に投資するようになると、複数の証券口座を持つことのメリットを感じるようになってきました。
今では、目的に応じて口座を使い分け、効率的に資産運用ができるようになりました。
メリット・デメリット
まず、複数の証券口座を持つことによるメリットとデメリットについて、一般的によく言われる内容を整理してみます。
メリット
- 投資する商品の選択肢が増える
- 独自のサービス・投資情報が利用できる
- システムトラブル時の機会損失が防げる
- IPOの当選確率が上がる
投資初心者の頃は投資商品を選ぶときに、例えば「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」といった人気の投資信託だけを選んで投資している人も多いと思います。
もちろん私も「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」といった人気の投資信託に投資をしており、それだけでもかなりのリターンがあるので十分だと思います。
実際、我が妻と息子は人気の投資信託だけに投資をしてほったらかしていますが、旧NISAの頃から投資をコツコツと続け、3年で含み益が40%以上あります。
今年から始まった新NISAの実績だけでも、たった半年で含み益が10%を超えています。
また、例えば楽天証券であれば楽天グループと連携することで楽天ポイントがたまるためメリットがあったり、SBI証券なら投信マイレージというサービスがあったりと、各社で独自のサービスがあるため、それらの特色を生かせば効率的な資産運用ができるのもメリットです。
デメリット
- ID、パスワードを複数管理する必要がある
- 資産のすべてを把握するのに手間がかかる
- 確定申告をしないと損をすることがある
証券口座を複数もつことは、上記のような点はデメリットかもしれません。
複数の証券会社で口座を開設すると、ログインの時のユーザID・パスワードを複数管理する必要があったり、別々の証券口座に資産が分散するため全体が把握しにくくなるでしょう。
あと、各証券会社で「特定口座(源泉徴収あり)」を選択していれば申告漏れはありませんが、それぞれの証券会社で損益がある場合、確定申告をして損益通算しないと合算ができないため損をする可能性があります。
そして一点だけ、口座を開設するときに注意した方が良い点があります。
口座開設時の注意点
それは、NISA口座の開設です。
NISA口座はすべての金融機関の中で1人1口座しか持てません。
たとえば私の例で言えば、楽天証券でNISA口座を開設したので、もう一つの開設証券会社であるSBI証券ではNISA口座を持つことができません。
手続きをすればNISA口座を他の証券会社へ変更することは可能ですが、時間がかかったり、場合によってはその年のうちに変更できないこともあります。
私の複数証券口座の使い分け
複数の証券口座の使い分け方、いろんなサイトで紹介されていますが、多くのサイトで紹介している使い分け方は「メインの口座」と「サブの口座」のように分ける使い方です。
銀行の口座と同じで目的を決めて使い分けすると管理がし易いと思います。
メインは「コア投資」用
まず、メインの口座として利用しているのは「楽天証券」です。
NISA口座を利用し、リスクが低くて安心して投資のできる「コア投資」だけで利用しています。
NISA口座での投資は、NISA(少額投資非課税制度)の名前の通り一定額まで「非課税」で投資できる制度であるため、NISA口座で投資できる銘柄だけに絞って投資をすることで確定申告の手間がなくなります。
税金がそもそもかからないのでNISA口座だけ使って投資をする限り、確定申告が不要なんです。
そのため、私は楽天証券では課税口座(特定口座・一般口座)で投資は行いません。
参考までに、私が楽天証券の口座で投資している銘柄を紹介すると以下です。
- iFreeNEXT FANG+インデックス
- iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- iFreeNEXT インド株インデックス
- 日経平均高配当利回り株ファンド
- 楽天・SOXインデックス・ファンド
サブは「サテライト投資」用
そして、サブの口座として利用しているのは「SBI証券」です。
SBI証券では、NISA口座で投資することのできない銘柄(※レバレッジ銘柄など)を主に投資対象とし、課税口座(特定口座)で投資をしています。
参考までに、私がSBI証券の口座で投資している銘柄を紹介すると以下です。
- iFreeレバレッジ FANG+
- auAMレバレッジNASDAQ100
- auAM レバレッジNifty50インド株ファンド
- 米国地方銀行ETF「DPST」
- バイオテックETF「LABU」
- 20年超米国債ETF「TMF」
- アップル株ブル2倍ETF「AAPU」
- テスラ株ブル2倍ETF「TSLL」
- エヌビディア株ブル2倍ETF「NVDU」
- 2倍ロングAMDデイリーETF「AMDL」
- 外貨建てMMF「トルコリラ円」
コア・サテライト投資
最後に、コア・サテライト投資をするようになったキッカケなどを書いて終わります。
私はかつてギャンブル的な投資(投機)で失敗し、トラウマから15年近く投資の世界を遠ざかっていました。
そんな過去の投資失敗から学び、コア・サテライト投資をするようになりました。
コア・サテライト投資の「コア」は安心して投資のできるリスクが低い投資資産を指し、「サテライト」はリスクはあるが成長性の高い銘柄やドキドキ気分が味わえる投資資産を指します。
私も50歳になります。
そろそろ老後のことも考え、一発逆転を期待するような投資ではなく、少しずつでも資産が増える投資をしないといけないと考え始めました。
かつての日本では、郵便局に預ければ10年で倍になるという低リスクでも中程度のリターンが得られる時代もありましたが、現在ではそんな美味しい投資はありませんし、銀行に預けても利息は雀の涙で増えません。
平凡なサラリーマンなので、今の収入で老後2,000万円問題?3,000万円問題を回避するだけの資産形成なんて無理です。
そこでコア・サテライト投資です。
コア投資とサテライト投資の比率については、一般的に投資全体の約8割を「コア」とし、残りの2割を「サテライト」に割り当てるのがちょうど良い目安とされていますが、私は根がギャンブル好きなのと、老後までの時間も限られているため「サテライト」をかなり高めに運用しています。
私のコア・サテライト比率
私の現在のコア・サテライト投資の比率をざっくり計算したところ、コア投資が7に対してサテライト投資が3といった比率でした。
今後はさらにサテライト投資の比率を増やし、5:5くらいまで上げる予定でいます。
ではまた。