「そろそろ、GAFAM以外の勢いにも乗りたいな」
そう考えていた矢先、今の私のポートフォリオに足りない「隙間」をピタッと埋めてくれるようなファンドに出会いました。
2025年末に登場した三井住友トラスト・アセットマネジメントの「SMT モメンタムファンド(トレンドランキング)」シリーズです。
最近の投資信託がGAFAMに大きく偏る中、あえてそこを「ゼロ」で勝負する特異性や、長すぎた冬からようやく目覚めた感のある日本株への期待。
今、この瞬間に勢いがある21銘柄を勝手に入れ替えてくれる「究極の順張り」戦略に、投資家としてのアンテナが反応しました。

この記事では、SMTモメンタムファンド(トレンドランキング)の仕組みや運用コストといった基本はもちろん、2026年2月時点で実際にどんな銘柄が「勝ち馬」として選ばれているのか、そして、なぜ私がこのファンドへエントリーを決めたのかをまとめています。
SMT モメンタムファンドの概要
このシリーズの戦略は極めてシンプル。
「今、勢いのある株だけに乗っかる」という、徹底したモメンタム(順張り)戦略です。
現在は地域別に以下の4つのラインナップが用意されていますが、私は「米国」と「日本」に注目しています。
- SMT 米国株式モメンタムファンド(愛称:トレンドランキング・米国株)
- SMT 日本株式モメンタムファンド(愛称:トレンドランキング・日本株)
- SMT 欧州株式モメンタムファンド(愛称:トレンドランキング・欧州株)
- SMT 中国株式モメンタムファンド(愛称:トレンドランキング・中国株)
このファンドの最大の特徴は、銘柄の入れ替えルールにあります。
- 選定基準:短・中・長期(6・12・36ヶ月)の各期間で、株価上昇率の高い銘柄を各7社ずつ抽出(合計21銘柄)
- リバランス:年4回、勢いが落ちた銘柄を除外し、その時の旬な銘柄に入れ替え
信託報酬は年0.77%。
eMAXIS Slimなどの低コストインデックス(0.1%前後)に慣れていると高く見えてしまいますが、21銘柄を自分で監視し、四半期ごとにリバランスをする手間賃だと思えば、私は妥当なラインだと判断しています。
米国と日本の構成銘柄:今、何が「勝ち馬」なのか?
今回は、私が投資する「米国」と「日本」に焦点を当てることにします。
2026年2月時点の組入状況を眺めてみると、国ごとに「今、まさに勢いがあるセクター」が鮮明になっています。
組入上位銘柄(2026年2月時点)
まずは、どんな顔ぶれが並んでいるのか。
上位10銘柄を比較してみます。
| 米国株式モメンタムファンド | 日本株式モメンタムファンド | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 銘柄 | 期間 | 比率 | 銘柄 | 期間 | 比率 | |
| 1 | MICRON TECHNOLOGY | 短期 | 4.96% | 芝浦メカトロニクス | 中期 | 5.18% |
| 2 | ROCKET LAB CORP | 長期 | 4.78% | キオクシアホールディングス | 短期 | 5.14% |
| 3 | LUMENTUM HOLDINGS INC | 短期 | 4.59% | SWCC | 長期 | 5.09% |
| 4 | CIENA CORP | 短期 | 4.58% | 日東紡績 | 長期 | 5.03% |
| 5 | NVIDIA CORP | 長期 | 4.47% | 三井金属 | 短期 | 4.83% |
| 6 | LAM RESEARCH CORP | 中期 | 4.47% | 古野電気 | 短期 | 4.81% |
| 7 | WESTERN DIGITAL CORP | 短期 | 4.43% | イビデン | 中期 | 4.79% |
| 8 | BROADCOM INC | 中期 | 4.41% | フジクラ | 中期 | 4.77% |
| 9 | CLOUDFLARE INC | 中期 | 4.38% | 関電工 | 長期 | 4.68% |
| 10 | VERTIV HOLDINGS CO | 長期 | 4.38% | 五洋建設 | 中期 | 4.66% |
米国版は、エヌビディア(NVIDIA)やマイクロン(Micron)といった半導体の主役級銘柄に混じって、ロケットラボ(Rocket Lab)のような宇宙関連が食い込んでいるのが、今のトレンドを象徴しています。
対して日本版は、キオクシアやフジクラ、関電工など、半導体復活と国内のインフラ再整備(データセンター需要等)という、今の日本の「勝ち組」が抽出されています。
業種比率の違い
業種別に見ても、その傾向ははっきりしています。
| 米国株式モメンタムファンド | 日本株式モメンタムファンド | |||
|---|---|---|---|---|
| 業種 | 比率 | 業種 | 比率 | |
| 1 | 半導体・半導体製造装置 | 22.64% | 電気機器 | 28.58% |
| 2 | テクノロジー・ハードウェアおよび機器 | 21.97% | 機械 | 17.20% |
| 3 | ソフトウェア・サービス | 17.10% | 非鉄金属 | 14.70% |
| 4 | 資本財 | 13.43% | 建設業 | 13.54% |
| 5 | 金融サービス | 4.33% | ガラス・土石製品 | 5.03% |
| 6 | 一般消費財・サービス流通・小売り | 4.26% | 医薬品 | 4.31% |
| 7 | 素材 | 4.25% | 銀行業 | 4.27% |
| 8 | 医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス | 4.09% | 輸送用機器 | 4.26% |
| 9 | – | – | その他製品 | 4.11% |
| 10 | – | – | – | – |
米国版は、半導体が約22%と最大ではあるものの、ハードウェアやソフトウェアといったITの全方位に勢いが分散している印象を受けます。
特定の分野だけでなく、テック業界全体が底上げされている「今の米国市場の強さ」がそのまま反映されているようです。
対して日本は、電気機器(約28%)を筆頭に、機械や非鉄金属といったセクターが上位を占めています。
こちらは米国とはまた違い、製造業やインフラ再整備といった「実需」に近い分野の強さが際立つ構成になっています。
トレンドランキングへの投資判断
結論から言えば、今回は「検証枠として少額エントリー」することにしました。
全力投入するにはまだ未知数な部分が多く、ただ、眺めているだけではもったいない。
そう思わせる理由が2つありました。
GAFAM不在の「第3の選択肢」
一番の決め手は、保有している他のファンドとの「被らなさ」です。
現在、私がNISA口座で積立している「FANG+」や「メガ10」、「マグニフィセント・セブン」などは、良くも悪くもGAFAM(ビッグ・テック)の支配力が強すぎます。
もし巨大IT企業がコケれば共倒れ...という不安は、常に頭の片隅にありました。
ところが、この「SMT 米国株式モメンタムファンド」には、2026年2月現在、驚いたことにGAFAMが1社も入っていません。

王道を外しながら、今この瞬間に買われている21銘柄だけで勝負する。
この極端な集中投資こそが、既存ポートフォリオの有効なリスク分散になると判断しました。
日本株への「食わず嫌い」を卒業
また、「SMT 日本株式モメンタムファンド」への投資も、自分の中では大きな転換点でした。
正直なところ、「失われた30年」のイメージが強すぎて、日本株はずっと敬遠してきました。
しかし、2026年に入ってからの底堅い動きを見ていると、長すぎた冬がようやく終わった実感が湧いてきました。
加えて、アメリカではトランプ氏が再び大統領の座につき、政策の先行きに不透明感が出てきています。
そうなると、選択肢として「動いている日本株」が、今までになく魅力的に見えてきたわけです。
実際の投資と今後の観察点
2026年2月現在、設定来のパフォーマンスは他の人気投信と比べても順調。
私の「勝ち馬相乗り作戦」は、今のところ成功と言えそうです。

今後のチェックポイントは、四半期ごとのリバランス。
勢いがなくなった銘柄をいかに冷徹に「クビ」にし、次に跳ねるセクターをいち早く拾えるか。
この「究極の順張り」を、じっくりとウォッチしていこうと思います。
【追記】2026年2月末リバランス
モメンタム投資の醍醐味である「銘柄入替(リバランス)」が、2026年2月末基準で行われました。
今回の入替をひとことで言うなら、「王道をさらに突き放し、ニッチな強者へ」。
中身があまりに刺激的でした。

米国株:さらばエヌビディア、ようこそ「超・旬」銘柄
なんと、あのエヌビディア(NVIDIA)が除外されました。
他にもブロードコムやクラウドフレアといった、これまでの上昇相場を牽引してきた「テックの常連」たちが姿を消しています。
代わりに組み入れられたのは、以下のような顔ぶれです。
- 除外:インスメッド、ロビンフット・マーケッツ、ブロードコム、クラウドフレア、エヌビディア、イオンキュー、ストラテジー
- 新規:コヒレント、ヘクラ・マイニング、コンフォート・システムズUSA、コーニング、エコスター、カーペンター・テクノロジー、ピストラ・コープ
エヌビディアを外すという判断は、今のインデックス投資の常識では考えられません。
しかし、「短期・中期・長期」のすべてで上昇の勢いが最強な銘柄だけを選ぶというこのファンドのルールにおいては、「エヌビディアですら、今はもっと勢いのある他銘柄に席を譲るべき」と判断されたようです。
業種比率を見ても、ソフトウェアから「テクノロジー・ハードウェアおよび機器(29.43%)」や「資本財」へと大きく資金が動いているのがわかります。
| 今回 | 前回 | |||
|---|---|---|---|---|
| 業種 | 比率 | 業種 | 比率 | |
| 1 | テクノロジー・ハードウェアおよび機器 | 29.43% | 半導体・半導体製造装置 | 22.64% |
| 2 | 資本財 | 23.35% | テクノロジー・ハードウェアおよび機器 | 21.97% |
| 3 | 半導体・半導体製造装置 | 13.03% | ソフトウェア・サービス | 17.10% |
| 4 | ソフトウェア・サービス | 10.00% | 資本財 | 13.43% |
| 5 | 素材 | 6.39% | 金融サービス | 4.33% |
| 6 | メディア・娯楽 | 5.23% | 一般消費財・サービス流通・小売り | 4.26% |
| 7 | 一般消費財・サービス流通・小売り | 4.70% | 素材 | 4.25% |
| 8 | 公益事業 | 4.59% | 医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス | 4.09% |
| 9 | – | – | – | – |
| 10 | – | – | – | – |
日本株:非鉄金属への「一極集中」が加速
日本株のポートフォリオも、非常にアグレッシブな変化を見せています。
- 除外:住友ファーマ、古野電機、ほくほくフィナンシャルグループ、日本電気、関電工、アシックス
- 新規:JX金属、レゾナック ホールディングス、住友金属鉱山、古河電機工業、沖電気工業、住友電気工業、日本マイクロニクス
特筆すべきは、「非鉄金属」への集中です。
業種比率は驚異の32.93%。
住友金属鉱山やJX金属といった、資源・素材系がこれでもかと並びました。
| 今回 | 前回 | |||
|---|---|---|---|---|
| 業種 | 比率 | 業種 | 比率 | |
| 1 | 非鉄金属 | 32.93% | 電気機器 | 28.58% |
| 2 | 電気機器 | 26.73% | 機械 | 17.20% |
| 3 | 機械 | 19.22% | 非鉄金属 | 14.70% |
| 4 | 化学 | 4.67% | 建設業 | 13.54% |
| 5 | 輸送用機器 | 4.23% | ガラス・土石製品 | 5.03% |
| 6 | ガラス・土石製品 | 4.23% | 医薬品 | 4.31% |
| 7 | 建設業 | 4.19% | 銀行業 | 4.27% |
| 8 | – | – | 輸送用機器 | 4.26% |
| 9 | – | – | その他製品 | 4.11% |
| 10 | – | – | – | – |
運用成績:SOX指数に匹敵する驚異のパフォーマンス
私のNISA投資の中でも、4月以降の上昇トップである「SOXインデックス」に匹敵する勢いを見せています。
年初から注目している他のファンドと比べても、その成績の良さは際立っています。

【年初来パフォーマンス比較】
- インベスコ 世界ブロックチェーン株式ファンド:+5.39%
- 楽天・プラス・SOXインデックス・ファンド:+42.02%
- iFreeNEXT FANG+インデックス:+3.78%
- SMT 日本株式モメンタムファンド:+37.25%
- SMT 米国株式モメンタムファンド:+29.78%
GAFAM主体のFANG+が足踏みする中、このモメンタムファンドは別次元の動きをしています。
正直、ここまでの実力を見せつけられると、「検証枠としての少額エントリー」で眺めているだけなのが、ちょっともったいなく感じてきました。
もちろん、相場の地合いが変わった時にこの「冷徹なリバランス」がどう機能するかは、もう少し慎重に見極めるつもりです。
ただ、今のこの勢いが続くようなら、本格的な「増額」も前向きに検討したい。
そんな期待を抱かせてくれる、楽しみなファンドに出会えました。
