これまで、私の積立投資において、iFreeNEXT FANG+インデックスは、その高い投資リターンから「最強」だと思っていました。
しかし、課税口座で運用しているTracers S&P500ゴールドプラス(ゴルプラ)およびTracers NASDAQ100ゴールドプラス(ゴルナス)が、直近のパフォーマンスでこれを上回る結果に。
そこで、

この記事では、そんなゴルプラ(とその兄弟ファンドのゴルナス)を、FANG+やS&P500などの投資信託と客観的に比較してみました。
ゴルプラってどんな投信?
これまで、私の中での最強指数は「S&P500 → NASDAQ100 → FANG+」と移り変わってきて、最近では新NISAのつみたて投資枠を「iFreeNEXT FANG+インデックス」一本にしたくらいのFANG+押し。

ところが最近
ゴルプラの特徴をざっくり言うと、
- 米国主要指数(S&P500)+金(ゴールド)に連動
- 2倍レバレッジ でリターンを増幅
つまり、「株と金のハイブリッド型レバレッジファンド」です。

兄弟ファンドの「ゴルナス」は、S&P500の代わりにNASDAQ100を採用したタイプ。
ゴールド×レバレッジ=攻めの守り
「ゴールドを入れるとリターンが下がるのでは?」と思っていましたが、実際は意外と良い結果になっています。
金の組み込みによって値動き(ボラティリティ)が抑えられつつ、レバレッジで上昇の波をうまく取るという効果。
結果的に「守りながら攻めるファンド」という印象に。
直近のパフォーマンスでは、なんとFANG+投信を上回る成績を見せています。
一般的に、ゴールドは株式との相関性が低い(または逆相関となる)傾向があり、ポートフォリオに組み込むことで市場変動時(特に株価下落時)の値動き(ボラティリティ)抑制効果が期待できます。
「レバレッジ投資は長期に向かない」
と言われますが、ゴルプラを見ていると「例外もあるのでは?」と思えてきます。
ゴルプラとのパフォーマンス比較
実際に、私が投資(過去に投資)したことのある他ファンドと比較してみました。
直近のパフォーマンス比較
本日時点(2025年10月10日)で年初来リターンを比較すると、ゴルプラ系ファンドのリターンが突出しています。
リターンの大きい順に並べると以下です。
| ファンド名 | 参考指数 | 年初来リターン |
|---|---|---|
| Tracers S&P500ゴールドプラス | S&P500+Gold×2倍 | +56.85% |
| Tracers NASDAQ100ゴールドプラス | NASDAQ100+Gold×2倍 | +53.95% |
| iFreeレバレッジ NASDAQ100 | S&P500指数 | +25.23% |
| iFreeNEXT FANG+インデックス | FANG+指数 | +18.94% |
| iFreeレバレッジ S&P500 | S&P500指数 | +18.50% |
| 米国大型テクノロジー株式ファンド | – | +13.10% |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | S&P500指数 | +10.89% |
直近の期間において、ゴルプラは「米国株(S&P500)の力強い上昇」と「ゴールドが相場全体の上昇局面でも価値を維持・向上させる動き」の相乗効果を生み出し、これに2倍のレバレッジをかけたことで、FANG+のような集中型インデックスさえ上回る成績を出しています。
FANG+と比べてどうなの?
まずは、私が最近のイチオシ指数であるFANG+指数との比較です。
FANG+は少数のテクノロジー銘柄に集中する「集中投資」で、ゴルプラはS&P500(米国500社)指数と金の「分散レバレッジ」投資。
投資信託としては「iFreeNEXT FANG+インデックス」と、過去3か月と過去3年で比較しました。

Tracers NASDAQ100ゴールドプラス(ゴルナス)は運用期間が短いので正確な比較はできませんが、ゴルプラ(S&P500)は運用期間も長いので3年で比較。

FANG+は個別企業の強さに左右されやすい一方、ゴルプラは分散と金のヘッジ効果が効いている印象で、過去3か月・過去3年のチャートで見ても、直近ではゴルプラ優勢。
M7と比べてどうなの?
続いて、もう一つの推しファンド「マグニフィセント7(M7)」との比較です。
M7は、FANG+よりさらに少ない企業(7社)を対象とするファンドで、愛称がそのままマグニフィセント・セブンの「米国大型テクノロジー株式ファンド」です。
以下は過去3か月と過去1年で比較しました。

FANG+と同様に、M7との比較でもゴルプラは分散と金のヘッジ効果が効いて、ゴルプラ優勢。
S&P500と比べてどうなの?
続いて、常に人気ファンドの1番2番をキープする「eMAXIS Slime 米国株式(S&P500)」とも、どのくらいのリターン差があるのか比較してみます。
以下は過去3か月と過去3年で比較しました。


「eMAXIS Slime 米国株式(S&P500)」と「ゴルプラ」は、指数としては、同じS&P500。
チャートの値動きは似ていますが、リターン面ではゴルプラとの差がはっきり出ました。
S&P500の2倍レバに金を足した構成が、想像以上の効果です。
単独指数レバと比べてどうなの?
最後は、単独レバレッジとの比較です。
ゴルプラ(ゴルナス)が、S&P500の単独レバレッジや、NASDAQ100の単独レバレッジファンドを上回るリターンなのかです。
以下は過去3か月と過去3年で比較しました。


ゴールドのヘッジ効果が、レバレッジによる逓減リスクを抑え、単独レバレッジ型を上回るリターンが出せています。
結論と今後のゴルプラ投資
現在のところ、ゴルプラ系ファンドは従来の「レバレッジ投資は長期に向かない」という通説に対し、「例外」となりうるパフォーマンスだと感じています。
もう少し長期(5年〜10年)にわたってS&P500やFANG+のノーマルファンドを上回り続けられるかの検証が必要だと思いますが、今のところ「課税口座での中期運用枠」として、継続して投資する予定です。
NISA枠で投資できないのが残念...
