このブログ記事では、2つの「ゴールドプラス」投資信託について、自分の投資メモとしてまとめています。

2つのゴールドプラス「Tracers S&P500ゴールドプラス」と「Tracers NASDAQ100ゴールドプラス」についての概要や特徴、私が投資を決めた経緯や理由、実際の投資を通じて感じたことなどを書いています。
Tracersのゴールドプラスとは
Tracers(トレイサーズ)は、日興アセットマネジメントが運用する投資信託のシリーズです。
このシリーズは、パッシブ運用という市場の動きに連動することを目指す運用スタイルが特徴で、市場を上回る成果を目指すアクティブ運用の対義語にあたります。
よく聞く「インデックス運用」もパッシブ運用の一部です。
ざっくり言えば、S&P500や日経平均株価といった指数に連動するインデックス運用はパッシブ運用の一部で、パッシブ運用はもう少し広い意味を持つ言葉です。
株式+金の資産複合型投信
そんなTracersシリーズの中で、これまでにない魅力を持っているのが「ゴールドプラス」です。
米国株式インデックスに「金(ゴールド)」を組み合わせた運用が特徴の投資信託です。
米国を代表する指数と”有事の金”と言われるゴールドを組み合わせることで、株式市場が好調な時は株の伸びを、株式市場が不安定な時は金が守るイメージで、分散して安定したリターンを目指すのが狙いです。
200%のレバレッジ運用
現在、ゴールドプラスには以下の2種類があります。
- Tracers S&P500ゴールドプラス(通称:ゴルプラ)
- Tracers NASDAQ100ゴールドプラス(通称:ゴルナス)
名前の通り、ベースとなる指数(S&P500、NASDAQ100)の違いはありますが、どちらも株式100%+金100%=合計200%のレバレッジをかけて運用される投資信託です。
SNSなどでは「ゴルプラ」「ゴルナス」と略して呼ばれることが多いので、ここから先はその呼び方でいきます。
ゴルプラ・ゴルナスの基本情報
2025年1月24日時点、投資口座であるSBI証券で確認できる基本情報は以下となっています。
ゴルプラ | ゴルナス | |
---|---|---|
設定日 | 2022.08.31 | 2025.01.24 |
決算頻度、決算日 | 年1回、7月8日 | 年1回、10月10日 |
基準価格 | 24,310円 | 10,000円 |
信託報酬 | 0.1991% | 0.2189% |
投信マイレージ | 0.05% | 0.05% |
どちらも年1回決算で、投信マイレージ(ポイント還元率)も同じですが、信託報酬はゴルナスのほうが少し高めです。
過去の米国指数&金の値動き
S&P500、NASDAQ100、金(Gold)、それぞれの値動きが気になったので調べてみました。
過去1年間の推移としては、
- S&P500指数:約+26%
- NASDAQ100指数:約+27%
- 金(Gold):約+34%
いずれも上昇しています。
さらに、過去10年、5年、3年といった長期的な視点でもチェックしてみました。
過去10年↓、5年↓↓では、特にNASDAQ100は大きく上昇しています。
過去3年だと、金が底堅い。
株も金も長期的に見れば右肩上がりで上昇しているので、組み合わせることでリスクを抑えつつリターンが狙える組み合わせだと感じています。
新NISAでは買えないけど...
ゴールドプラスはレバレッジ型のファンドのため、新NISAの「つみたて投資枠」や「成長投資枠」では投資できません。
そのため、私はサテライト口座であるSBI証券で投資しています。
他のレバ投信と比べてみた
人気のレバレッジ型投資信託には「iFree レバレッジ FANG+(レバFANG+)」と「iFree レバレッジ NASDAQ100(レバナス)」があります。
私もレバFANG+とレバナスに投資をしているので、ゴールドプラスの2投信(ゴルプラ、ゴルナス)と他のレバ投信(レバFANG+、レバナス)を比較してみました。
信託報酬はどうなのか?
まずは、基本情報を比較してみました。
ゴルプラ | ゴルナス | レバFANG+ | レバナス | |
---|---|---|---|---|
基準価格 | 24,310円 | 10,000円 | 31,979円 | 27,876円 |
信託報酬 | 0.1991% | 0.2189% | 1.275% | 0.99% |
投信マイレージ | 0.05% | 0.05% | 0.1% | 0.1% |
ゴールドプラスの2投信は、他のレバレッジ型投信に比べて信託報酬がかなり安いです。
そもそも、レバレッジ型の投資信託は「長期投資には向かない!」と言われていますが、私はゴールドプラスの2投信(ゴルプラ、ゴルナス)は「長期投資にも使えるのでは?」と思っているので、このコストの低さは魅力です。
リターンはどうなのか?
とはいえ、信託報酬が安くてもリターンがなければ意味がありません。
そこで、リターンも見てみました。
ゴルナスはまだ運用開始したばかりなので比較するのは難しいですが、ゴルプラは2年以上の運用実績があるので、ゴルプラの運用開始から現在までの期間で、他のレバ投信(レバFANG+、レバナス)と比べてみました。
結果は、レバFANG+ほどの爆発力はありませんが、レバナスと同等以上のリターンがあります。
さらに、直近1年のチャートでもゴルプラは堅調な値動き。
投資を決めた理由
信託報酬の安さとリターンから、レバナスよりもゴルプラの方がいいかも!と気持ちが傾きました。
一番決め手となったのは、株式インデックスと金は値動きが違うところ。
つまり、単独の指数で投資するよりも金を組み合わせることでリスクを抑えつつ、リターンも狙えるんじゃないか?と思えました。
オルカンとは違うと感じた
ちなみに以前、オルカン(オールカントリー株式インデックス)を外した理由として「米国がダメなら結局、世界も道連れになる」とか「新興国が足を引っ張る可能性もあるなー」と考えましたが、今回はアメリカの株式指数と金の組み合わせ。
この2つなら意外と相性がいいかも?と感じています。
さらに、先ほどの「S&P500・NASDAQ100・Gold比較」のチャートを見ると、今後は「ゴルプラよりもゴルナスの方が伸びそう!」という気持ちもあり、両方のゴールドプラスに投資することに決めました。
最初に買った時の状況
ゴルプラ(※Tracers S&P500ゴールドプラス)への投資は、2024年10月25日から毎日300円で積立投資をスタートしました。
その後、何度か設定を見直しながら、約3か月が経過。
いまのところ、プラスで運用中です。
そして先週末からは、ゴルナス(※Tracers NASDAQ100ゴールドプラス)での運用も開始。
今回、いろいろとチャートやリターンを見比べたことで、ゴルプラ・ゴルナスは信託報酬が安く、リターンも期待できそうだと感じ、魅力的。
そこで、資金不足だったことから投資中の「auAMレバレッジ NASDAQ100」を解約し、まずは2万円だけスポット注文。
今後は、月2万円の小遣いをゴルプラ・ゴルナス・レバFANG+の3つに均等投資として、毎日333円ずつの積立設定。
1日1,000円、月あたり2万円ちょうどです。
日々の値動きはあまり気にせず、ほったらかし投資の予定です。
売却のタイミングについて
ゴルプラやゴルナスは、レバレッジ型としては珍しく、長期投資も視野に入れられそうな銘柄。
なので、今のところは売却は考えておらず、定年してからの遊び資金のため、定年ギリギリまでコツコツ積立を続けたいと思っています。
今後のリターン次第ですが...
投資を通じて感じたこと
ここからは、投資をしながら感じたことや気づきを、気が向いたときに書いていこうと思います。
相互関税ショックでの急落
2025年4月、トランプ政権が発表した「相互関税」で、景気減速とインフレが同時に起こるスタグフレーション懸念が高まり、株式市場は大きく急落しました。
以下は、直近高値からの下落率(2025年4月13日時点)です。
株価指数 | 状況 | 下落率 |
---|---|---|
日経平均株価 | 大調整 | -16.62% |
TOPIX | 調整 | -12.06% |
グロース市場250 | 調整 | -8.84% |
NYダウ | 調整 | -10.67% |
ナスダック | 大調整 | -17.10% |
S&P500 | 調整 | -12.71% |
ラッセル2000 | 暴落 | -25.93% |
今回のショックでわかったこと
相互関税ショックで大きく荒れた下落相場で、2つのゴールドプラス(ゴルプラ、ゴルナス)の強さがよくわかりました。
まず、一番最後に運用を開始した「ゴルナス」の運用開始から現在までの期間でリターンを見ると、同じNASDAQ100にレバレッジ投資するレバナスが約-32%の下落となっているところ、ゴルナスは約-13%の下落にとどまっています。
また、ゴルナスを除いて「ゴルプラ」の運用開始から現在までの期間でリターンを見ると、レバFANG+の約+170%には及ばないけれど、レバナスの約+46%を上回り、ゴルプラの約+115%はリターンと安定感のバランスがよく魅力的です。
さらに、今回の相互関税のショックの直近1か月だけをみても、レバナス・レバFANG+が大きく下げる中、ゴルプラ・ゴルナスの下落幅はかなり少なく済んでいます。
しかも、ゴルプラ・ゴルナスは同じ指数(S&P500やNASDAQ100)に連動する人気ノーマル投資信託と比べても、下落幅が少ない。
リターンだけでなく、リスク面でも魅力的だと感じました。