最近気になっているのが、新しく出てきた「三冠王(S&P500)」というファンドです。
名前のインパクトがすごいですが、中身は純資産総額に対して「合計300%相当」の投資配分を行うレバレッジ型の投資信託(ファンド・オブ・ファンズ)です。
正式名称は「S&P500/ゴールド・プラス・Manトレンドフォロー戦略」といいます。
私は少し前から、米国株と金(ゴールド)に100%ずつ投資する「Tracers S&P500ゴールドプラス(ゴルプラ)」や「ゴルナス」をコツコツ積み立てています。


実際に運用してみて痛感しているのが、レバレッジがかかっている割に、精神的にすごく楽にホールドできる点です。
株が上がれば資産を引っ張ってくれるし、株が下がるときは金がクッションになって支えてくれる。そんな“株×金”の魅力を感じる中で見つけたのが、今回の「三冠王(S&P500)」でした。
ただ、先ほど「精神的にすごく楽」とは言ったものの、中身は「3倍レバレッジ」なので、ハイリスクなファンドであることには間違いありません。
そこだけは頭に入れておく必要があります。

この記事では、新しく登場した「S&P500/ゴールド・プラス・Manトレンドフォロー戦略」の仕組みや弱点、そして私がこれを選んでスポット購入した理由など、自分の投資メモを兼ねてまとめています。
レバ300%「三冠王」の中身
まずは、「三冠王(S&P500)」が具体的にどんな中身なのかを見ていきます。
このファンドは、3つの異なる資産や戦略を組み合わせています。
最大の特徴は、純資産総額に対して「合計300%相当」の投資配分を行う点ですが、ただ、中身を見ると「レバナス」のような単一指数のレバレッジとは全く違います。
値動きの異なる3つを組み合わせているのが大きなポイントです。
- 米国株式(S&P500):100%
- 金(ゴールド):100%
- トレンドフォロー戦略:100%
それぞれ100%ずつという、非常にわかりやすい資産配分です。
ちなみに為替ヘッジはありません。
三冠王とゴルプラの基本情報を比較
基本的な情報は、現在私が投資している「ゴルプラ」と比較したほうがイメージしやすいので、表に整理してみました。
| 項目 | 三冠王(S&P500) | ゴルプラ |
|---|---|---|
| 投資対象 | 米国株+金+トレンドフォロー戦略 | 米国株+金 |
| レバレッジ | 合計300%相当 | 合計200%相当 |
| 信託報酬 | 1.023% | 0.1991% |
| 運用会社 | 明治安田アセットマネジメント | アモーヴァ・アセットマネジメント |
すでに投資しているゴルプラと比べると、三冠王はトレンドフォロー戦略が入ることで「株と金の2本柱」から「株・金・戦略の3本柱」へと進化?しています。
その分、レバレッジと信託報酬がゴルプラより高くなってます。
特に信託報酬がゴルプラの約5倍という点は、それだけのリターンが得られるか、やはり少し気になるところです。
三冠王のパフォーマンス(シミュレーション)
ここからの内容は、「OPENBOOK【投資メディア】」の解説動画の内容を参考に、ポイントとなる部分を自分の投資メモとして引用・要約しています。
動画のなかで紹介されていたシミュレーションによると、米国株式単体で投資するよりも、トレンドフォロー戦略を加えた方が最大下落率がグッと抑えられていました。

あくまで過去のデータをもとにしたシミュレーションではありますが、下落を抑えつつ素晴らしいリターンを叩き出している結果には少し驚きました。
3つの資産と戦略が持つ役割
なぜ、それほどのパフォーマンスが期待できるのか。
このファンドを構成するパーツのうち、「S&P500(米国株)」と「金(ゴールド)」の役割は非常にシンプルです。
- S&P500(米国株):世界をリードする米国企業の成長リターンをそのまま取りに行く
- 金(ゴールド):安全資産とされ、株と逆に動きやすいため、株が落ち込む局面で支える
ここまでは従来のゴールドプラスと同じですが、三冠王はここからです。
「トレンドフォロー戦略」の仕組み
S&P500や金とは全く異なる動きをする、このファンドの要となる戦略です。
一言でいえば、「市場の動向(トレンド)追従して利益を狙う戦略」のこと。
システムが24時間体制で世界の4つの代表的資産(株式、国債、通貨、商品)のうち、流動性の高い26市場の先物・先渡し取引を監視し、自動で取引を行います。

長く続くトレンドほど利益が爆発する
トレンドフォロー戦略は、波に乗るのが大得意です。
市場が一方向に上昇し続けたり、逆に下落し続けたりと、トレンドが長く続くほどリターンが大きくなる性質があります。
上昇でも下落でも、明確なトレンドさえ出れば利益を得られるのがこの戦略の強みです。
暴落時に「売り持ち」で利益を出す
投資の世界では「株も金も同時に下がって逃げ場がない!」という最悪の局面がたまに起こります。
普通なら大損するタイミングですが、ここにトレンドフォロー戦略が入ると景色が変わります。
株も金も同時に下落が続くような時、システムが自動的にS&P500や金を「売り持ち(ショート)」にするため、相場が下がれば下がるほど利益を叩き出す状態を作れるのです。
これがあるからこそ、3倍レバレッジというハイリスクなファンドでありながら全体の損失を抑え、最大下落率を小さくできるわけです。

知っておくべき「弱点」
ただし、もちろん万能の戦略ではありません。
この戦略の弱点は、市場の切り替わり局面ではどうしても損が出るため、方向感なく上下の転換が続く「もみ合い相場(レンジ相場)」や、市場の「急激な反転」はとにかく苦手です。

「下がった」と思って売り持ちに切り替えた直後に急反転されると、システムが損失を出してしまうため、こうした局面が続くとパフォーマンスが上がらない点は頭に入れておく必要があります。
過去の注目時期に見せた実力
では、実際の歴史的な危機のときにどう動いたのか、過去のデータを見てみましょう。
- 2008年(リーマンショックの年):S&P500が約ー49%、金が約ー15%とダブルで沈む中、トレンドフォロー戦略は約+5%となり、マイナスを軽減してくれました
- 2022年(ウクライナ侵攻・世界的なインフレ加速の年):株や債券が軒並み軟調で、S&P500が約ー7%となる中、金が約+13%、そしてトレンドフォロー戦略はなんと約+47%という強烈なプラスを叩き出しました

長い期間で見ればマイナスの年もありますが、市場が大荒れして伝統的な資産が機能しない時に機能することを考えると、十分にプラスに働く戦略だと思います。
英国の老舗クオンツ「マン・グループ」が運用
このトレンドフォロー戦略は、英国の「マン・グループ(Man Group)」独自のシステムを活用しています。マン・グループはコンピュータやシステムを活用した運用としては世界屈指の老舗で、現在の運用資産残高は約36兆円にものぼります。
さらに直近のトピックとして、2026年2月には今話題のAIスタートアップである米アンソロピック(Anthropic)との戦略的提携も発表しています。
三冠王の運用ログ
ここまで「三冠王」の魅力と弱点を見てきましたが、面白いファンドという印象です。
ただ、冒頭でも書いた通り「3倍レバレッジ」のハイリスク商品。
そして何より、現在コツコツ積立しているゴルプラの圧倒的な低コスト(0.1991%)に比べると、約5倍となる「信託報酬1.023%」はやっぱり高いというのが本音です。
信託報酬の高さには少し悩みましたが、まずは少額ですが、スポットで2万円の資金を投入してリアルな運用をスタートしてみました。
私が「三冠王」に期待する理由
スポットで購入してみたのは、先行して始めているゴールドプラス投信たちの調子がすこぶる良いことも理由にあります。
- ゴルプラ(2024年11月頃から投資を開始):現在 +34.86%
- ゴルナス(2025年2月頃から投資を開始):現在 +40.75%
どちらも毎月6,000円の積立をしていますが、他の一般的なレバレッジ投資と比べて大きな下落もなく、精神的にもかなり安定してホールドできています。

この実績と安心感があるからこそ、今回の「S&P500/ゴールド・プラス・Manトレンドフォロー戦略」がどんな値動きを見せてくれるのか、期待が膨らみます。
もちろん、最初からがっつり大金を買い付けはしません。
まずは今回のスポット購入(2万円)を皮切りに、ゴルプラやゴルナス同様に毎月コツコツと積立をしながら、実際の値動きや推移をじっくり見守っていこうと思います。

