投資信託の積立頻度は、毎日、毎週、毎月、曜日、どれがいいのか?

投資信託への投資
記事内に広告が含まれています。

投資を始めたばかりの人は「どの頻度で積み立てるのといいのか?」と悩むことってありますよね。

毎日がいいのか、毎週がいいのか、それとも毎月がいいのか。

私自身は「毎日積み立てることで最大限に時間分散することができ、株価や為替レートの変動にも対応できる」と考えてこれまで投資を続けてきました。

でも実際のところ、どの頻度が一番効果的なのでしょうか?

そこで、2024年から始まる「新しいNISA」で100%積立投資する予定の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の過去情報を使って、積立頻度ごとのリターンをシミュレーションしてみました。

この記事では、積立頻度(タイミング)ごとのリターンの違いをシミュレーションした結果、私がどのような結論に至ったのかを紹介しています。

スポンサーリンク

積立頻度のシミュレーション

積立投資とは、決まった金額を定期的に投資信託や株式などに積み立てる投資方法のことです。

長期的な資産形成にぴったりの方法で、初心者でも始めやすく、自動で投資が行われるので、感情に左右されることなく続けられるのがメリットです。

そんな積立投資で私が一番迷うのが積立頻度です。

「毎日」「毎週」「毎月」の積立頻度でどのくらいリターンが変わるのか気になりませんか?

私は気になり、確かめてみたくなり実際にシミュレーションしてみました。

今回使ったデータは「三菱UFJ国際投信株式会社のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)ファンド詳細」から取得した2018年7月3日から2023年4月3日までの情報をもとにしています。

全期間でのシミュレーション

まずは、2018年7月3日から2023年4月3日までの全期間で「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の積立投資を行った、リターンのシミュレーション結果が以下です。

頻度 積立額 積立額合計 評価額 リターン
毎日 500円 578,500円 840,357円 145.26%
毎週(※週初日) 2,500円 612,500円 889,228円 145.18%
毎月(※月初) 10,000円 580,000円 847,466円 146.11%

「毎日投資が一番よくなる!」と思っていた私にとって、どの頻度で積立を行ってもリターンに大きな差がないのは意外な結果でした。

しかし、リターンは投資期間や値動きによって大きく変わります。

そこで、いくつかの条件で、さらに数パターンのシミュレーションしてみました。

急落からV字回復した1年

2020年は、年初こそ堅調にスタートしたものの、コロナショックによる急落で市場は大混乱となりました。

しかし、3月23日を底に反発し、V字回復を遂げた1年です。

2020年のS&P500指数

そんな激動の1年に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」で積立投資を行った場合のリターンをシミュレーションした結果が以下です。

頻度 積立額 積立額合計 評価額 リターン
毎日 500円 121,500円 138,552円 114.04%
毎週(※週初日) 2,500円 127,500円 145,679円 114.26%
毎月(※月初) 10,000円 120,000円 138,646円 115.54%

この年は「毎月積立」が最も高いリターンとなりました。

急落後のV字回復で上昇局面が長く続いたため、まとまった金額を一度に投資する「毎月積立」が有利に働いたようです。

右肩上がりの堅調な1年

2021年は新型コロナは警戒されていたものの米国経済が回復し、堅調だった1年です。

2021年のS&P500指数

そんな右肩上がりだった1年のリターンをシミュレーションした結果は以下です。

頻度 積立額 積立額合計 評価額 リターン
毎日 500円 122,500円 145,593円 118.85%
毎週(※週初日) 2,500円 127,500円 152,114円 119.31%
毎月(※月初) 10,000円 120,000円 146,180円 121.82%

2020年と同様に右肩上がりの相場では、投資頻度が少ない方が安い株価で仕込める割合が高くなるため、結果的にまとまった金額を一度に投資する「毎月積立」が有利に働く傾向が見られます。

右肩下がりの下落の1年

2022年は、米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅な利上げが何度もあり、株価が大きく下落した1年でした。

2022年のS&P500指数

このような下落相場の中で「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を積立投資した場合のリターンをシミュレーションした結果がこちらです。

頻度 積立額 積立合計 評価額 リターン
毎日 500円 121,500円 116,419円 95.82%
毎週(※週初日) 2,500円 130,000円 124,721円 95.94%
毎月(※月初) 10,000円 120,000円 114,662円 95.55%

先ほどまでの右肩上がりの年とは逆に、下落相場の年は「毎月積立」が最も悪い成績となる結果に。

「毎月積立」のような下落の続く相場では、高い株価で購入するタイミングが増えるため、全体的にリターンが下がる傾向が見られます。

積立頻度を選ぶポイント

ここまでの結果をまとめると、積立頻度によるリターンの差は相場の動き次第で変わることがわかります。

  • 右肩上がりの相場では、「毎月積立」が有利に働くことが多い
  • 下落相場では、「毎日積立」や「毎週積立」が若干有利な結果に

ただし、どの頻度を選んでもリターンの差はそれほど大きくありません。

未来の相場を正確に予測することは不可能なので、自分にとって続けやすい頻度や、自分が納得できる頻度で積立設定するのが最もよいと思います。

スポンサーリンク

違う曜日でシミュレーション

さらに、毎週の積立を週末毎月の積立を月末に変更し、最初にシミュレーションした期間と同じ範囲でリターンを調べてみました。

頻度 積立額 積立額合計 評価額 リターン
毎日 500円 578,500円 840,357円 145.26%
毎週(※週初日) 2,500円 612,500円 892,202円 145.67%
毎月(※月初) 10,000円 580,000円 835,723円 144.09%

最初のシミュレーション結果と比較すると、以下のようになります。

頻度 週頭、月初 週末、月末
毎週 145.18% ※週頭 145.67% ※週末
毎月 146.11% ※月初 144.09% ※月末

積立頻度だけでなく、曜日や指定日によってもリターンは大きく変化します。

毎週積立を週末に設定した場合、リターンがわずかに高くなる結果となり、毎月積立は月初に設定した方が、リターンがわずかに高くなる結果となりました。

また、現時点ではS&P500指数が右肩上がりを続けているため、月初に投資するのが良いという結果が出ていますが、今後も右肩上がりが続く保証はありません。

さらに、値動きが異なる他の投資信託でも、同じようなリターンが得られるかというと、それは別の話です。

スポンサーリンク

私の結論

投資に失敗しない秘訣は、長期投資にあります。

投資頻度を「毎日」「毎週」「毎月」などで悩むよりも、自分が信じる銘柄を選び、納得して長期的に投資し続けることが重要だと思います。

インフルエンサーが「この投資信託がいい!」と推奨している銘柄へ投資するのも一つですが、根とで情報発信している人達は、もし損失を被っても責任を取ってくれるわけではありません。

投資の「正解」は、何十年も先にならないとわかりません。

自分が納得した銘柄への投資なら、半値になろうがガチホできます。

私のレバナス投資法!半値以下まで暴落した時の買い方と結果は?
レバナス投資で60%を超える大暴落を体験した私が、そのとき取った投資手法を紹介します!一般的な暴落時の投資手法についても解説し、レバナスでは買い増しが最適という理由を説明します。そして、その結果、私が暴落を乗り切った実績についても紹介します。

ではまた。