高金利通貨へ投資をしてみたいと、一度は考えたことないですか?
先進国の高金利通貨といえばオーストラリア・ドルやニュージーランド・ドルなどがあり、新興国であればメキシコ・ペソ、トルコ・リラ、南アフリカ・ランドなどが高金利通貨として知られています。
私の最近の投資はコアもサテライトも積立投資が主な投資法となったので刺激がなく、今回、刺激を求めて暇つぶし(遊び)で外貨建てMMFで「トルコリラ/円」への投資をしてみることにしました。
高金利通貨の年率換算利回り(税引前)がどれくらいあるのかというと、SBI証券の外貨建てMMF「トルコリラ/円」に本日時点(4/2)で表示されている利回りは40.264%という冗談のような数字です。
元本が2倍になるまでの期間をざっくり求めることができる「72の法則」で利回り40%を計算すると、72÷40.264≒1.788という結果となり2年経たずに倍となる計算です。
夢の様な投資ですが「うまい話には裏がある!」です。
利回り40%以上なのはそれなりの理由があるので、普通に考えると絶対に手を出してはいけない投資だとわかっていますが刺激を求めて遊ぶことにしました。
外貨建てMMFでの「トルコリラ/円」投資はマイナス体験談になると思うので、資産がどのくらいのペースで減るのかなど備忘録を兼ねてまとめることにしました。
この記事では、トルコという国のことや、投資してはいけない「トルコリラ/円」へ外貨建てMMFで投資した資産推移などをまとめています。
ブログやSNSで失敗談が多くある投資をしてはいけない「トルコリラ円」について、まずは、トルコの国と通貨について簡単にまとめます。
トルコってどんな国?
私がトルコという言葉を聞いて最初に頭に浮かぶものといえばトルコアイスで、どんな国なのか?なんて学生に頃に世界史に興味の無かった私はまったくわかりませんでした。
そこで調べてみると、トルコは東ヨーロッパと西アジアをつなぐ地に位置する国で、その地理的条件から様々な国や民族が栄え、また滅びを繰り返してきた地域とわかりました。
国土は東西に広がり、面積は780,576平方キロメートルに及び、多様な地形が特徴です。
大部分は山々に覆われ、国土の中央には広大な高原地帯が広がっています。
また、地中海、エーゲ海、黒海に面する豊かな沿岸地域も特徴の一つで、日本の約2倍の大きさです。
正式名称 | トルコ共和国 |
---|---|
首都 | アンカラ |
人口 | 85,279,553人 ※2022年 |
民族 | トルコ人が多く、他にクルド人、アルメニア人、ギリシャ人、ユダヤ人等 |
言語 | トルコ語(公用語) |
宗教 | イスラム教が大部分を占め、他にギリシャ正教徒、アルメニア正教徒、ユダヤ教徒等 |
主要産業 | サービス業、工業、農業 |
そして、トルコは親日国としても知られています。
トルコと日本の関係
トルコと日本は古くから友好関係を築いてきました。
1890年のエルトゥールル号遭難事故はその始まりで、地元の島民や救助隊がトルコの乗員を救出したことで両国の絆が深まりました。
この出来事はトルコ国民に深い感銘を与え、日本への感謝と友好の気持ちが芽生えて多くが日本に好意的な感情を抱くようになった様です。
その後も両国はさまざまな分野で協力を続けています。
1985年のイラン・イラク戦争時にはトルコ政府が日本人の救出を支援し、地震という共通の自然災害では協力を通じて友好関係を深めてきました。
2023年2月にトルコ南東部を震源とする大規模な地震が発生した際には日本政府が国際緊急援助隊を派遣し、救助活動や医療支援を行いました。
また、専門家チームを派遣して被災した建物やインフラの状況を確認し、復旧・復興に向けた技術的な助言などもしています。
トルコ南東部を震源とする地震の概要と我が国の支援|外務省 (mofa.go.jp)
このような支援は、日本が過去に経験した阪神・淡路大震災や東日本大震災の際にトルコから受けた支援に対する恩返しの意味もあります。
トルコ料理は世界三大料理
また、トルコは料理も世界的に愛されています。
私は世界三大料理の中の2つ「中華料理」と「フランス料理」まではスグに出ましたが、3つ目が「トルコ料理」だということは今回の記事を書くにあたり調べて知りました。
トルコ料理は多様性と豊かな味わいから世界中で愛され、トルコ料理と日本料理は見た目や味わいが異なりますが、日本にはトルコ料理の影響を受けた料理がいくつか存在します。
トルコ料理の特徴の一つとして「ひき肉」を使った詰め物料理の多いことがあげられます。
たとえばピーマンやトマト、ナスにひき肉を詰めたり、キャベツやブドウの葉に巻いたりする料理は「ドルマ」と呼ばれ、アラブ諸国やギリシャ、バルカン半島の東欧諸国にも広がっています。
日本でも「ロールキャベツ」や「ピーマンの肉詰め」などはトルコ料理がルーツと言われています。
また、日本で最も知られているトルコ料理といえば「ケバブ」でしょう。
中東とその周辺地域で肉・魚・野菜などをローストして調理する料理を「ケバブ」と呼び、日本では「シシカバブ」や「シシケバブ」と呼ばれる四角く切った肉の串焼き料理が知られています。
一方、トルコという名前の入った有名な料理の中に「トルコライス」という、ピラフ、スパゲッティ、ポークカツを一つのプレートに盛り合わせた料理がありますが、トルコライスは日本が発祥の料理でトルコ料理ではないのだそうです。
その名前の由来には諸説があり、一説ではトルコのピラフ(ピラフ)がベースになった料理であるためと言われていますが、別の説では3色の色を意味するトリコロールが変化してトルコライスとなったとも言われています。
トルコの経済状況は?
トルコの経済は、農業、製造業、観光業などが主要な産業ですが、政治的な不安定さや外部要因による影響を受け、成長が鈍化しています。
特に通貨安やインフレの上昇などの経済的な課題に直面しています。
2023年のトルコのGDP成長率は4.5%となっていますが、中央銀行によるインフレ対策として行われている金利の引き上げが消費者の購買力に影響を及ぼすと見られており、経済成長率の鈍化が予想されています。
指標 | 2022年末 | 2023年末 | 2024年 | 2025年 |
---|---|---|---|---|
GDP成長率 | 5.5% | 4.5% | 2.9% ※予測 | 3.2% ※回復予定 |
インフレ率 | 64.27% | 68.5% | 68.5% ※3月末 | ※1桁台を目標 |
政策金利 | 9% | 42.50% | 50.00% ※3月末 | – |
失業率 | 10.43% | 9.64% | ※1桁台を目標 | – |
トルコ経済の中でもサービス業が重要な役割を果たしており、GDP全体の5割以上を占めています。
観光業はトルコ経済において重要な位置を占めており、美しい景観や歴史的な遺産、温暖な気候が観光客を魅了し、世界中から多くの観光客が訪れています。
2020年の新型コロナウイルスのパンデミックでは観光業に大きな打撃を与えましたが、2022年には回復の兆しが見られています。
製造業もトルコ経済において重要であり、GDPの約22%を占めています。
特に自動車産業は欧州向けの重要な輸出拠点となっています。
トルコ投資の魅力と懸念点
トルコの人口は世界18位です。
トルコは日本と比較して国民の年齢中央値は33.1歳と若く、労働力の豊富さや消費市場の拡大が期待できるという点で魅力的です。
日本の年齢中央値は約47歳なので、10歳以上も若い人口構成です。
指標 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
人口 | 約8,530万人 | 約8,580万人 |
国民の年齢中央値 | 33.1歳 | 33.1歳 |
また、トルコの法定通貨である「トルコリラ」は高金利通貨として知られています。
中央銀行が比較的高い政策金利を維持しているため、トルコリラを保有することで高い金利収入を期待できることは投資の魅力の一つです。
しかし、トルコリラの価値は下落スピードが速いため、金利収入を上回る損失が生じる可能性もあり、為替リスクは投資を行う際に注意すべきポイントです。
では、そんな魅力的?ハイリスク?なトルコリラへの投資について書いていきます。
トルコリラ円の外貨建てMMF
トルコリラへの投資は、外貨建てMMFで行うことにしました。
外貨建てMMFは格付けの高い外貨建ての短期証券や国債などを中心に運用する投資信託の一種です。
今回投資する外貨建てMMF「トルコリラ/円」はリスクの高い投資で、NISA口座での買い付けも行えないため、今回使う証券口座は「SBI証券」です。
以下は、外貨建てMMF「トルコリラ/円」について、SBI証券で書かれている詳細です。
管理会社 | インターナショナル・マネジメント・サービシズ・リミテッド | |
---|---|---|
買付単位 | 外貨決済:0.01トルコリラ単位 円貨決済:1円単位 |
|
売却単位 | 0.01トルコリラ単位 | |
決済方法 | 外貨決済、円貨決済 | |
約定日/受渡日 | 外貨決済 | 約定日:取引日 受渡日:約定日の翌取引日 |
円貨決済 | 約定日:取引日の翌取引日 受渡日:約定日の翌取引日 |
|
注文受付時間 | 原則24時間 | |
注文締切時間 | 国内営業日10:30までの注文は当日の注文 | |
分配金 | 月中の分配金は毎月末にまとめて自動的に再投資 |
一点、買付単位の補足として、初回申し込み時のみ外貨決済だと10トルコリラ以上0.01トルコリラ単位、円貨決済だと5,000円以上1円単位となります。
トルコリラ/円の投資状況
では、どこまで下がるかわからない外貨建てMMFによる「トルコリラ/円」投資について、状況などの大きな変化や投資経緯について備忘録を兼ねてまとめます。
今回のトルコリラ/円はサテライト投資なので、私が使う口座は「SBI証券」です。
トルコリラ/円へ投資開始
投資を開始したのは、2024年4月5日です。
思い立ったが吉日という言葉があるように、投資のきっかけは2日前のX(twitter)へのポストです。
損するとわかっていても、たまに遊びで投資したくなることないですか😅今、私の中で馬鹿みたいに利回りの高い #トルコリラ円 がその状態です🥳私はFXはやりませんので、近々 #外貨建てMMF でトルコリラを買いそうです😱#うまい話には裏がある#甘い話には罠がある
— 週末限定主夫@レバナス民 (@weekend_papa) April 3, 2024
ポストした夜にさっそく投資がしたくなり、いつも通り少額(1万円)で注文しました。
外貨建てMMF「トルコリラ/円」は10:30が締め切り時間のため、翌日に注文されて翌々日に約定日されました。
為替手数料分マイナスで開始です。
トルコリラ/円(まとめ)
では最後に、トルコリラは今後も通貨の価値は下落していくと思います。
これまでのトルコリラの下落スピードは速く、今後も同じように下がっていけば金利収入を上回る損失となる可能性があります。
私は過去にFXで高金利通貨の投資をして失敗しています。
今回は同じ様な失敗をしない様に、ナンピン買いなどは効果的なのか?なども検証しながら投資し、あまりにもヤバそうであれば撤退しようと思います。
ただ、当面は暇つぶしに遊びたいと思います。
以下の記事では、私が口座開設している2つの証券口座(楽天証券、SBI証券)をどの様に使い分けているのかや、それぞれの口座でどんな銘柄を投資しているのかを紹介しています。
興味があれば是非。
ではまた。