AIラップに1年間投資し、バランス型投資信託と運用成績を比較!

SBIラップ 投資信託への投資
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ちょっと未来的な投資商品、気になりませんか?

SBI証券の「SBIラップ」には、AIが相場を予測して投資配分を自動で調整してくれる「AI投資コース(AIラップ)」 があります。

AIが景気の動向を読み取り、リスクを抑えたり、リターンを狙ったりと、入れた金額内で賢く運用してくれるのが特徴です。

ただ、実際には「AIの投資って、実際どうなんだろう?」

そんな好奇心から興味が湧き、思い切ってこのAI投資コースに投資してみることにしました。

この記事では、AI投資コース(AIラップ)の概要と、似たタイプのバランス型投資信託に1年間投資してみたシミュレーション結果をまとめています。

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AI投資(AIラップ)とは

SBIラップは、SBI証券が提供する「おまかせで資産運用」できるサービスです。

自分の代わりに投資をしてくれる一任サービス「SBIラップ」とは?
お金を預けるだけで「プロ」や「AI」が代わりに投資をしてくれる「SBIラップ」という投資商品について、商品の概要や手数料、私が実際に投資したコースのことについてまとめています。

プロやAIが市場動向を分析し、投資配分を自動で調整してくれるのが特徴です。

  • 投資金額:1万円からスタート可能
  • 投資対象:国内外の株式・債券・REIT、金など
  • 運用種類:AI投資、匠の運用、レバレッジ運用

そんなSBIラップの中で、今回私が選んだのが「AI投資コース(AIラップ)」です。

このコースの特徴は、AIが市場のリスクを察知して投資配分を自動で調整してくれること。

  • 景気が悪くなりそうなら → リスクを抑えた安定運用へ
  • 景気が良くなりそうなら → 積極的にリターンを狙う運用へ

SBIラップの投資構成比

このリバランスには、ノーベル賞を受賞した理論のアルゴリズムが使われているそうです。

正直、方程式を見ても私にはさっぱり理解できませんでしたが、もし、それなりの運用成績を出せるなら、人間が判断しなくても投資で稼げるようになる未来が来るかも...

そんな風に期待して、AI投資コース(AIラップ)への投資を決めました。

コストはどのくらいかかるか?

AI投資コースでは、2つのコストがかかります。

  • 一任手数料
  • 信託報酬

SBIラップのコスト

合計すると約1%のコストですが、同様のファンドラップ(ロボアドバイザー)と比べると割安な設定になっています。

人気インデックスファンド、たとえば「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の信託報酬(※0.0814%)と比べると割高ですが、AIが自動でリバランスしてくれる手間いらずなメリットに、1%のコストをどう感じるかでしょう。

投資対象のファンドは?

AI投資コースは、お金を入れるとAIが相場を予測して、8つの資産クラスに分散して投資します。

分類・地域 信託報酬 組入ETF
米国株式 0.1906% バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
先進国株式 0.2206% バンガード・FTSE・ディベロップド・マーケットETF(VEA)
新興国株式 0.2406% バンガード・FTSE・エマージング・マーケットETF(VWO)
米国債券 0.1906% バンガード・トータル・ボンド・マーケットETF(BND)
米国ハイイールド債券 0.6506% iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債ETF(HYG)
新興国債券 0.5506% iシェアーズ J.P. モルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF(EMB)
米国不動産(REIT) 0.2906% バンガード・リアル・エステートETF(VNQ)
ゴールド 0.5606% SPDR ゴールド・シェア(GLD)
  • 信託報酬が高めの資産:米国ハイイールド債券、新興国債券、ゴールド
  • 信託報酬が低めの資産:米国株式、米国債券

これを見ると、米国経済が好調なときはコストが低めで、逆に米国経済が不調なときはコストが高くなる傾向があると感じます。

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AI投資 vs バランス投信

「AI投資コース(AIラップ)」と「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」、どちらも8つの資産クラスに分散投資できる点が魅力ですが、AIの自動リバランスと低コストのバランス型投信という違いがあります。

基本情報とコスト面の比較

※2025.02.10時点

AIラップ eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
運用開始 2022.04.07 2017.05.09
純資産額 1,200億円を突破 3223.43億円
最低投資額 1万円~ 100円~
積立設定 月1回1,000円単位 月・週・日1回100円以上1円単位
管理費用 0.958% ※平均値 0.143%
SBI証券なら SBIラップマイレージ
1000万円未満 年率0.1%
1000万円以上 年率0.2%
投信マイレージ
年率0.05%

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の管理費用は0.143%と低コストなので、AIラップの0.958%と比べると、管理費用を大幅に抑えられます。

ポイント還元については、SBIラップマイレージが高還元で、1000万円以上の投資なら年率0.2%でお得感がアップです。

投資対象と配分の違い

両方とも8つの資産クラスに分散投資しますが、投資対象の地域や投資比率、リバランスの方法が異なります。

分類 AIラップ eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
株式 米国株式 国内株式
先進国株式 先進国株式
新興国株式 新興国株式
債券 米国債券 国内債券
米国ハイイールド債券 先進国債券
新興国債券 新興国債権
米国不動産 先進国不動産
国内不動産

AIラップ(SBIラップ)

  • 米国関連のファンドが多く「金」にも投資
  • AIが毎月リバランスするため、投資比率は固定ではない

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)

  • 国内資産が含まれる
  • 8資産に均等に12.5%ずつ投資

低コスト & シンプルな分散投資なら「MAXIS Slimバランス(8資産均等型)」、AIの自動リバランスによる調整や米国中心の投資 & 金の投資も含めたいなら「AIラップ」ですかね。

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1年間の投資シミュレーション

「AI投資コース(AIラップ)」と「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」、どちらがより良い成績を残すのか?

実際に、最低投資金額10,000円で1年間の投資シミュレーションを行い、税徴収のタイミングの違いによる影響もまとめました。

税徴収のタイミングによる影響

投資成績に影響を与える要素の一つ「税金の徴収」について、2つの投資にはタイミングに大きな違いがありました。

AIラップ(SBIラップ)は、毎月のリバランスにより投資信託の売買が行われるため、その都度、税金が徴収されて、複利効果が抑えられる点です。

SBIラップの税

一方、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は毎月売買を行わず(リバランスをせず)固定比率で運用されるため、最終的に売却するまで税金の徴収はありません。

上記のことから、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の方が複利効果を活かして、長期投資で税金を繰り延べできるため、長期運用に有利と思われます。

実際のシミュレーション結果

下記の表は、1年間のシミュレーション結果です。

成績の良し悪しがわかるように、成績が良い方を黄色でマーキングしています。

比較日 SBIラップ eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
資産残高 資産損益 評価額 評価損益
2023/01/20 9,770円 -230円 9,823円 -177円
2023/02/07 10,126円 +126円 10,220円 +220円
2023/03/05 10,118円 +118円 10,169円 +169円
2023/04/06 10,038円 +38円 10,008円 +8円
2023/05/15 10,181円 +181円 10,334円 +334円
2023/06/18 10,784円 +784円 10,913円 +913円
2023/07/21 10,784円 +784円 11,001円 +1,001円
2023/08/14 10,909円 +909円 11,095円 +1,095円
2023/09/17 11,018円 +1,018円 11,232円 +1,232円
2023/10/28 10,862円 +862円 10,770円 +770円
2023/11/15 11,158円 +1,158円 11,145円 +1,145円
2023/12/10 10,888円 +888円 11,068円 +1,068円

単月単位では、SBIラップ:eMAXIS Slim バランスが3:9で、eMAXIS Slim バランスの運用成績が良い結果となりました。

しかし、eMAXIS Slim バランスは税金が引かれていないため、実際の利益は売却時で比較します。

売却時の税金を考慮した利益比較

SBIラップは、毎月のリバランスにより税徴収が発生しているため、すでに税金が差し引かれた後の金額のため、売却時に追加の税金は発生しません。

そのため、最終利益は+888円です。

一方、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) は、売却時にまとめて税金がかかるため、1,068円の利益に対して20.315%の税金がかかります。

1,068円×20.315%=約217円が税金として引かれ、最終利益は1,068円-217円=約851円です。

期間が1年間と短いため差は小さいですが、長期投資では複利効果が大きくなるため、eMAXIS Slim バランスの方が有利になる可能性があります。

AIラップのリバランスの精度次第です。

今後、SBIラップを選ぶか?

最終的、私は「AI投資コース(AIラップ)」を選ぶことにしました。

その理由は、運用成績が良かったこともありますが、AIのリバランスによる相場の先読みが今後の投資の参考になると感じたからです。

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AIラップの資産構成比率の推移

最後に、SBIラップの始め方と、SBIラップを1年間シミュレーションしたときに残した資産構成比率の推移について記載し、本記事は終わりとします。(※米国不動産のETFはグラフなし)

SBIラップは、SBI証券の総合口座を開設済みであれば、簡単に申し込めます。

SBI証券[旧イー・トレード証券]

手続きの流れは、

  1. コースの選択
  2. 個人情報第三者提供への同意
  3. 電子交付同意、サービス約款の確認
  4. SBIラップ契約締結前交付書面の確認

公式サイトの「AI投資コース」-「はじめ方・操作ガイド」には、画面イメージやステップが詳しく乗っていますので、見ながら進めれば迷うことはありません。

SBI証券:AI投資コース・匠の運用コース

契約完了通知は翌営業日に届くため、私は金曜の夜に申し込んで翌週火曜日に通過連絡が来ました。

週末や祝日を避けて申し込めば、もっと早く通知が来ると思います。

では、SBIラップを1年間シミュレーションしたときに残した資産構成比率の推移についてまとめ終わります。(※米国不動産のETFはグラフなし)

投資開始:新興国株式が多め

投資開始は2023年1月、注文翌日から数えて3営業日後となりました。

SBIラップをはじめてみた

投資開始時点の資産構成は、ラップ専用の各ファンドの評価額や比率が次のようになっています。

ファンド名(※ラップ専用) 評価額 比率
SBI・米国株式 1,682円 16.8%
SBI・先進国株式 590円 5.9%
SBI・新興国株式 3,147円 31.5%
SBI・米国債券 1,129円 11.3%
SBI・米国ハイイールド債券 623円 6.2%
SBI・新興国債券 564円 5.6%
SBI・米国不動産 198円 2.0%
SBI・ゴールド 1,962円 19.6%
現金 103円 1.0%

SBIラップの注意事項によれば、「現金」は投資金額の一部を留保しているもので、投資一任業者への報酬を支払うために使われるそうです。

つまり、投資金額1万円でも1%程度(※約100円)が投資金額から差し引かれることになります。

主な資産の内訳は米国株式、新興国株式、ゴールドです。

2023年01月の実績結果

2023年1月は、米国の金融引き締め長期化懸念の後退や、中国のゼロコロナ政策終了による経済活動再開などが好材料となり、好調な相場でした。

8つの資産のうち「新興国株式」への投資が多かったことが、プラスに寄与した様です。

2023年01月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年月のAIラップのパフォーマンスは+3.13%となりました。

2ヶ月目:大きな配分変更無

今月からは、前月と比較した資産構成比率の推移を記載していきます。

2023年2月の資産構成は、次のようになっています。

ファンド名
(※ラップ専用)
当月 前月
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 1,768円 17.5%↑ 1,682円 16.8%
SBI・先進国株式 602円 5.9% 590円 5.9%
SBI・新興国株式 3,162円 31.2%↓ 3,147円 31.5%
SBI・米国債券 1,143円 11.3% 1,129円 11.3%
SBI・米国ハイイールド債券 632円 6.2% 623円 6.2%
SBI・新興国債券 574円 5.7%↑ 564円 5.6%
SBI・米国不動産 207円 2.0% 198円 2.0%
SBI・ゴールド 1,937円 19.1%↓ 1,962円 19.6%
現金 101円 1.0% 103円 1.0%

私の投資はこれまで米国へ偏った投資でしたが、最近、グローバル投資を増やしたいと考える様になり、本を2冊購入したので紹介したいと思います。

最初の本は「個人投資家もマネできる 世界の富裕層がお金を増やしている方法」です。

この本では、資産形成をピラミッドで表現し、余裕資金に応じた投資について解説されています。

私が過去に失敗した投資(※オプション取引)についても触れられており、現在の自分が資産形成のピラミッドでどのステージに位置しているのか、紹介されている投資方法がどれだけあっているのかを確認できました。

もう一冊は「新興国は世界を変えるか 29ヵ国の経済・民主化・軍事行動」です。

この本は、新興国の経済成長、政治体制、軍事行動について分析されており、グローバル投資をする上での参考になる内容でした。

2023年02月の実績結果

2023年2月は、中国景気の回復や、インドの高成長が継続するとの期待感があったが、中国の偵察気球を巡る問題が米中関係悪化懸念が広まったことや、インド財閥アダニ・グループの不正会計等を巡る問題等が重なりました。

8つの資産のうち配分比率の多かった「新興国株式」軟調な推移となったことで、良い結果にはならなかったようです。

2023年02月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年2月のAIラップのパフォーマンスは+0.41%となりました。

3ヶ月目:新興国株式=増

2023年3月の資産構成は、次のようになっています。

ファンド名
(※ラップ専用)
当月 前月
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 439円 4.3%↓ 1,768円 17.5%
SBI・先進国株式 262円 2.6%↓ 602円 5.9%
SBI・新興国株式 4,387円 43.4%↑ 3,162円 31.2%
SBI・米国債券 1,543円 15.3%↑ 1,143円 11.3%
SBI・米国ハイイールド債券 268円 2.6%↓ 632円 6.2%
SBI・新興国債券 925円 9.1%↑ 574円 5.7%
SBI・米国不動産 192円 1.9%↓ 207円 2.0%
SBI・ゴールド 2,008円 19.8%↑ 1,937円 19.1%
現金 94円 0.9%↓ 101円 1.0%

特に注目すべきは、米国株式の比率が前月に比べて13.2%も減少し、一方で新興国株式の比率が12.2%も増加したことです。

主な資産の内訳は新興国株式とゴールドです。

2023年03月の実績結果

2023年3月は、欧米の金融不安への警戒感から軟調な推移が続きましたが、当局の対応などが好感され徐々に警戒感が後退しました。

8つの資産のうちパフォーマンスの良かった「ゴールド」や「米国債券」を比較的多く保有していたことや、米国株式の比率を下げたことがプラスに寄与しました。

2023年03月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年3月のAIラップのパフォーマンスは+0.77%となりました。

4ヶ月目:新興国株式=増

2023年4月の資産構成は、次のようになっています。

ファンド名
(※ラップ専用)
当月 前月
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 198円 2.0%↓ 439円 4.3%
SBI・先進国株式 962円 9.6%↑ 262円 2.6%
SBI・新興国株式 4,852円 48.3%↑ 4,387円 43.4%
SBI・米国債券 927円 9.2%↓ 1,543円 15.3%
SBI・米国ハイイールド債券 197円 2.0%↓ 268円 2.6%
SBI・新興国債券 500円 5.0%↓ 925円 9.1%
SBI・米国不動産 185円 1.8%↓ 192円 1.9%
SBI・ゴールド 2,121円 21.1%↑ 2,008円 19.8%
現金 96円 1.0%↑ 94円 0.9%

また、今回は一点気づいたことがありました。

売買は10日前後に行われるのか?

4月15日にSBIラップの比率をたまたま見た際に気付いたことですが、資産構成比率が以下のように変更されていました。

ファンド名
(※ラップ専用)
月初 現在
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 201円 2.0% 198円 2.0%
SBI・先進国株式 246円 2.4%↓ 962円 9.6%
SBI・新興国株式 4,848円 47.9%↓ 4,852円 48.3%
SBI・米国債券 2,128円 21.0%↑ 927円 9.2%
SBI・米国ハイイールド債券 201円 2.0% 197円 2.0%
SBI・新興国債券 200円 2.0%↓ 500円 5.0%
SBI・米国不動産 202円 2.0%↑ 185円 1.8%
SBI・ゴールド 1,994円 19.7%↓ 2,121円 21.1%
現金 103円 1.0% 96円 1.0%

大きな変更点は米国債券の比率が大幅に増加したことです。

過去の運用履歴を確認してみると、毎月7日に約定日が設定され、そのタイミングで比率の見直しが行われているようです。

今後は、10日前後で運用成績と構成比率の推移をまとめることにしました。

2023年04月の実績結果

2023年4月は、米地銀での預金流出が火種となり金融不安が広がりました。

8つの資産のうち「米国株式」「先進国株」の保有比率が少なかったことでプラスを伸ばせず、良い結果になりませんでした。

また、保有比率の高かった新興国株式がマイナスになったことも、プラスを伸ばせなかった要因です。

2023年04月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年4月のAIラップのパフォーマンスは+0.03%となりました。

5ヶ月目:大きな配分変更無

2023年5月の資産構成は、次のようになっています。

ファンド名
(※ラップ専用)
当月 前月
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 201円 2.0% 201円 2.0%
SBI・先進国株式 201円 2.0%↓ 246円 2.4%
SBI・新興国株式 4,888円 48.0%↑ 4,848円 47.9%
SBI・米国債券 2,161円 21.2%↑ 2,128円 21.0%
SBI・米国ハイイールド債券 203円 2.0% 201円 2.0%
SBI・新興国債券 202円 2.0% 200円 2.0%
SBI・米国不動産 200円 2.0% 202円 2.0%
SBI・ゴールド 2,020円 19.8%↑ 1,994円 19.7%
現金 105円 1.0% 103円 1.0%

主な資産の内訳は新興国株式、米国債券、ゴールドです。

2023年05月の実績結果

2023年5月は、米地銀破綻による金融不安は一服したが、米連邦政府の債務上限引き上げの議会交渉が難航して相場に影響を与えた様です。

8つの資産のうち、もっともよかった米国株式の比率が少なく、もっとも保有数の多い新興国株式のパフォーマンスが中国の株式市場が軟調であったことがマイナスに影響しました。

その結果、プラス幅を伸ばすことができませんでした。

2023年05月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年5月のAIラップのパフォーマンスは+2.55%となりました。

6ヶ月目:大きな配分変更無

2023年6月の資産構成は、次のようになっています。

ファンド名
(※ラップ専用)
当月 前月
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 216円 2.0% 201円 2.0%
SBI・先進国株式 215円 2.0% 201円 2.0%
SBI・新興国株式 5,296円 49.1%↑ 4,888円 48.0%
SBI・米国債券 2,224円 20.6%↓ 2,161円 21.2%
SBI・米国ハイイールド債券 209円 1.9%↓ 203円 2.0%
SBI・新興国債券 212円 2.0% 202円 2.0%
SBI・米国不動産 213円 2.0% 200円 2.0%
SBI・ゴールド 2,094円 19.4%↓ 2,020円 19.8%
現金 105円 1.0% 105円 1.0%

主な資産の内訳は新興国株式、米国債券、ゴールドです。

2023年06月の実績結果

2023年6月は、米経済指標やFOMC(米連邦公開市場委員会)での決定事項等を踏まえ金融引き締め長期化と景気減速への懸念が和らぎ、米国株式市場が堅調に推移しました。

8つの資産のうち、新興国株式を比較的多く保有していたことがプラスに寄与しましたが、もっとも堅調に推移した米国株式の保有比率が少なかったことや、比較的多く保有していた「米国債券」や「ゴールド」のパフォーマンスが他に比べ悪かったことがプラス幅を縮小した様です。

2023年06月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年6月のAIラップのパフォーマンスは+4.77%となりました。

7ヶ月目:大きな配分変更無

書き忘れてしまいましたが、マンスリーレポートを確認したところ、前月とほぼ変わらない新興国株式約48%、米国債券約21%、金約20%の投資配分をし、市場全体への警戒感を持ちつつ、過度にリスクオフの姿勢はとらず、上昇局面に対応できる余地を残した様です。

2023年07月の実績結果

2023年7月は、米国を中心に各国でインフレの鈍化が観測され、米利上げの長期化懸念が後退したことから株式市場に安心感が広がり、堅調に推移した。

為替市場においては、日米の金利差の縮小を意識した円買いドル売りが進行。

8つの資産のうち、新興国株式をもっとも多く保有していたことがプラスに寄与したが、次に保有比率の多かった「米国債券」「金」の下落がマイナスに影響した。

2023年07月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年7月のAIラップのパフォーマンスは+1.09%となりました。

8ヶ月目:新興国株→米国債

2023年8月の資産構成は、次のようになっています。

ファンド名
(※ラップ専用)
当月 前々月
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 214円 2.0% 216円 2.0%
SBI・先進国株式 217円 2.0% 215円 2.0%
SBI・新興国株式 4,196円 38.5%↓ 5,296円 49.1%
SBI・米国債券 3,374円 30.9%↑ 2,224円 20.6%
SBI・米国ハイイールド債券 218円 2.0%↑ 209円 1.9%
SBI・新興国債券 217円 2.0% 212円 2.0%
SBI・米国不動産 213円 2.0% 213円 2.0%
SBI・ゴールド 2,147円 19.7%↑ 2,094円 19.4%
現金 113円 1.0% 105円 1.0%

リバランスの内容としては、警戒感をやや高めつつも過度にリスクオフの姿勢をとらず上昇局面にも対応できる余地を残し、前月と比べて新興国株式への投資比率を減らして、米国債券の投資比率を増やす配分とした様です。

2023年08月の実績結果

2023年8月は、米国の利上げが打ち止めとなる期待感が高まったことから米国ハイイールド債券が上昇し、一方で、中国経済に多くの懸念材料が報じられ新興国株式が下落した。

8つの資産のうち「新興国株式」への投資配分が大きかったことがマイナスに影響したが、米国債券と金への比率も比較的大きかったことがプラスに寄与し、マイナスを抑えられた。

2023年08月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年8月のAIラップのパフォーマンスは+0.97%となりました。

9ヶ月目:新興国株→米国債

2023年9月の資産構成は、次のようになっています。

ファンド名
(※ラップ専用)
当月 前月
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 218円 2.0% 214円 2.0%
SBI・先進国株式 220円 2.0% 217円 2.0%
SBI・新興国株式 2,089円 19.0%↓ 4,196円 38.5%
SBI・米国債券 4,576円 41.5%↑ 3,374円 30.9%
SBI・米国ハイイールド債券 714円 6.5%↑ 218円 2.0%
SBI・新興国債券 713円 6.5%↑ 217円 2.0%
SBI・米国不動産 218円 2.0% 213円 2.0%
SBI・ゴールド 2,157円 19.6%↓ 2,147円 19.7%
現金 113円 1.0% 113円 1.0%

リバランスの内容としては、前月と比べて新興国株式への投資比率を大きく減らし、その分、米国債券の投資比率を大きく増やしました。

9月の投資配分は、市場全体の警戒感から株式の比率を下げ、債券への配分を増やして下落局面に備えた投資配分とした様です。

2023年09月の実績結果

2023年9月は、欧米の長期金利が大幅に上昇した影響で、株式や不動産等のリスク資産を中心に下落した。

8つの資産のうち「ゴールド」「新興国株式」への比率が高めだったことがマイナスに影響した。

2023年09月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年9月のAIラップのパフォーマンスは−0.85%となりました。

10ヶ月目:米国債→新興国株

2023年10月の資産構成は、次のようになっています。

ファンド名
(※ラップ専用)
当月 前月
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 687円 6.3%↑ 218円 2.0%
SBI・先進国株式 209円 1.9%↓ 220円 2.0%
SBI・新興国株式 3,592円 33.1%↑ 2,089円 19.0%
SBI・米国債券 2,836円 26.1%↓ 4,576円 41.5%
SBI・米国ハイイールド債券 462円 4.3%↓ 714円 6.5%
SBI・新興国債券 463円 4.3%↓ 713円 6.5%
SBI・米国不動産 210円 1.9%↓ 218円 2.0%
SBI・ゴールド 2,295円 21.1%↑ 2,157円 19.6%
現金 108円 1.0% 113円 1.0%

リバランスの内容としては、前月と比べて新興国株式への投資比率を大きく増やし、その分、米国債券の投資比率を大きく下げました。

10月は再度、新興国株式への比率を大幅に増やしつつも、警戒感から金への比率は下げず維持した投資配分です。

2023年10月の実績結果

2023年10月は、欧米の長期金利が大幅に上昇した影響で、金以外の株式や不動産等のリスク資産が下落した。

組み入れ比率の上位は「新興国株式」「米国債券」「ゴールド」で、警戒感からゴールドへの投資比率を下げなかったことが唯一プラスに寄与した。

2023年10月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年10月のAIラップのパフォーマンスは−0.51%となりました。

11ヶ月目:新興国株式=増

2023年11月の資産構成は、次のようになっています。

ファンド名
(※ラップ専用)
当月 前月
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 1,180円 10.6%↑ 687円 6.3%
SBI・先進国株式 221円 2.0%↑ 209円 1.9%
SBI・新興国株式 5,102円 45.7%↑ 3,592円 33.1%
SBI・米国債券 1,650円 14.8%↓ 2,836円 26.1%
SBI・米国ハイイールド債券 947円 8.5%↑ 462円 4.3%
SBI・新興国債券 285円 2.6%↓ 463円 4.3%
SBI・米国不動産 218円 2.0%↑ 210円 1.9%
SBI・ゴールド 1,443円 12.9%↓ 2,295円 21.1%
現金 112円 1.0% 108円 1.0%

リバランスの内容としては、前月と比べて新興国株式への投資比率を大きく増やし、その分、米国債券とゴールドへの投資比率を大きく下げました。

11月は新興国株式や米国株式といったリスク資産への比率を増やしつつも、警戒感から米国債券や金といった資産への比率もまだまだ高い投資配分です。

2023年11月の実績結果

2023年11月は、欧米の長期金利が大幅に低下したことを受け、株式や不動産を中心としたリスク資産が大きく上昇した。

8つの資産のうち大幅に上昇した米国株式、先進国株式より低いリターンだった新興国株式への比率が高かったことから上昇幅を伸ばせなかったが、パフォーマンスの悪かった「金」への投資比率を下げたことはプラスに寄与しました。

2023年11月のSBIラップ対象ETFの動き

結果として2023年11月のAIラップのパフォーマンスは+3.45%となりました。

12ヶ月目:金・米国債=増

2023年12月の資産構成は、次のようになっています。

ファンド名
(※ラップ専用)
当月 前月
評価額 比率 評価額 比率
SBI・米国株式 281円 2.6%↓ 1,180円 10.6%
SBI・先進国株式 217円 2.0% 221円 2.0%
SBI・新興国株式 4,412円 40.5%↓ 5,102円 45.7%
SBI・米国債券 3,061円 28.1%↑ 1,650円 14.8%
SBI・米国ハイイールド債券 259円 2.4%↓ 947円 8.5%
SBI・新興国債券 221円 2.0%↓ 285円 2.6%
SBI・米国不動産 214円 2.0% 218円 2.0%
SBI・ゴールド 2,108円 19.4%↑ 1,443円 12.9%
現金 115円 1.1%↑ 112円 1.0%

前月より米国債券とゴールドの投資比率を大きく増やし、その分米国株式、新興国株式の比率を下げています。

2023年12月の実績結果

2023年12月は、8つの資産のうちパフォーマンスの悪かった「新興国株式」や「金」への投資比率が多かったことや、パフォーマンスの良かった「米国株式」への比率を下げたことがマイナスにだった。

2023年12月のSBIラップ対象ETFの動き