米国の利下げが確実視されてきたので、債券ETFでの”爆益”を狙ってみようと思います。
債券ETFは、債券で構成されているため、金利が上がれば価格が下がり、逆に金利が下がれば価格が上がるという特徴があります。
つまり、利下げ局面が近い今、まさに“買い時”というわけです。
通常、債券と言えば株式と比べて価格の動きが少なく「手堅い投資」として人気があります。
ですが、一部の債券ETFでは、デュレーション(回収期間)の長い長期債を対象とすることで、リスクを取ってハイリターンを狙うことも可能です。
そんな商品の一つが「Direxionデイリー20年超米国債ブル3倍ETF」です。
この記事では、3倍レバレッジをかけたDirexionデイリー20年超米国債ブル3倍ETF「TMF」について、なぜ選んだのか、どのタイミングで購入したのかを、投資初心者の家族向けに投資メモとしてまとめました。
債券とは
債券ってそもそも何?
債券は簡単にいえば「お金を貸して、その代わりに利息がもらえる金融商品」です。
株式と比べて価格変動が少なく安定した投資先と見られており、一般的にはコツコツ資産を増やしたい人向けの「守り(コア)」の投資先と言われています。
企業や国が資金を集めたいときに発行する借用証書のようなものが「債券」です。
具体的には、国が発行する「国債」や地方自治体が発行する「地方債」、企業が発行する「社債」などがあり、発行元の信用力に応じてリスクやリターンが変わるのも特徴です。
また、債券は金利の影響を大きく受けるので、タイミング次第ではリターンを狙うこともできます。
利下げ局面では債券の価格が上昇する傾向にあり、逆に利上げが進む局面では価格が下がるため、金利動向のタイミングを見計らって投資をすれば「攻め(サテライト)」の投資先としても使えます。
レバレッジ型の債券ETFなどは、こうした値動きをうまく活用してハイリターンが狙える一つです。
レバレッジ型ETF「TMF」とは
では、債券のレバレッジ型ETFの一つ「TMF」とはどのような商品なのか?
TMFは、米国の長期債券(米国債)を対象にしたETFで、正式名称は「Direxion デイリー 20年超米国債 ブル3倍 ETF(DIREXION DAILY 20+ YEAR TREASURY BULL 3X SHARES)」といいます。
債券は一般的に、デュレーション(回収期間)が長いほど金利変動の影響を受けやすい傾向にあり、TMFは20年を超える残存期間の米国債で構成されているため、今後の利下げ局面では大きな値上がりが期待できるETFです。
さらに、TMFは「ICE U.S. Treasury 20+ Year Bond Index」という指数に対して3倍のレバレッジをかけており、上昇局面でも下落局面でも約3倍の値動きします。
一般的に債券は「ローリスク・ローリターン」で守りの投資商品とされていますが、TMFはその逆で「ハイリスク・ハイリターン」なため、短期的にリターンを狙う攻めの投資商品です。
大きな利益が狙える一方で、損失も大きくなるリスクがあり、投資の際には十分な注意が必要です。
基本情報と騰落率
それでは、2024年11月03日時点でのTMFの基本情報を見てみましょう。
運用会社 | Direxion |
---|---|
上場取引所 | NYSE Arca |
投資地域・資産クラス | アメリカ・債券 |
設定日 | 2009/04/16 |
年間経費率 | 0.89% |
52週高値 | 67.87ドル |
52週安値 | 40.70ドル |
基準価額 | 46.00ドル |
純資産総額 | 6,032.66百万ドル |
次に、TMFの騰落率を確認してみましょう。
期間 | 騰落率(時点) | ||||
---|---|---|---|---|---|
2024.11.03 | 2024.09.29 | 2024.07.30 | 2023.08.10 | 2023.07.07 | |
1カ月 | -17.14% | -1.35% | 3.51% | -6.54% | -4.32% |
3カ月 | -9.24% | 13.72% | 12.22% | -17.98% | -20.91 % |
6カ月 | 10.67% | 9.47% | -9.24% | -23.87% | -15.65 % |
9カ月 | -17.50% | -9.04% | 25.39% | -0.97% | -10.87% |
1年 | 23.99% | 21.34% | -27.01% | -50.27% | -39.25 % |
2年 | -28.05% | -32.40% | -60.34% | -76.18% | -72.69 % |
3年 | -81.93% | -78.06% | 81.73% | -84.91% | -80.55 % |
5年 | -82.28% | -79.35% | -77.56% | -62.47% | -60.23 % |
年初来 | -24.15% | -9.06% | -21.03% | -13.10% | -0.98 % |
設定来 | -55.38% | -46.50% | -53.55% | -41.22% | -33.02 % |
このデータから分かるように、TMFは非常にボラティリティの高い商品であることがわかります。
分配金と経費率
TMFは年に4回(3月、6月、9月、12月)に分配金を予定しています。
直近の分配金実績は0.4350ドルで、分配金利回りは3.51%となっています。
具体的な分配金の支払日は以下の通りです。
日付 | 分配金(ドル) |
---|---|
2024.09.24 | 0.4350 |
2024.06.25 | 0.4349 |
2024.03.19 | 0.3197 |
過去の年間合計配当金は以下でした。
- 2023年:0.6296ドル
- 2022年:0.1236ドル
- 2021年:0.0365ドル
- 2020年:0.7853ドル
経費率は0.89%です。
TMFの投資状況
では、私のTMFの投資状況も軽く紹介します。
最初の投資
TMFへの最初の投資は2023年7月6日です。
キッカケは、保有していたレバレッジ型ETF「DPST」が株式併合され、その際に端数の米ドルが口座に入金されたことです。
為替相場は1ドルが約144円だったので、円換算で約4,000円分の投資です。
現在の市場は米国政策金利が上昇中なので「少し早すぎるかな~」と感じてるが、他のレバレッジ投資と同様に少ない口数で投資を始め、基準価格の下がったタイミングでナンピン買いする戦略です。
初投資から3日目後、TMFの価格は7ドルを切り、7月は合計3回の買付を行いました。
約定日 | 約定単価 | 約定金額 | 約定数量 |
---|---|---|---|
2023.07.06 | 7.4000ドル | 29.74ドル | 4株 |
2023.07.11 | 6.9600ドル | 10,891円 | 11株 |
2023.07.28 | 7.2000ドル | 20,217円 | 20株 |
7月末時点での合計保有数は35株です。
過去のレバレッジ投資経験では50%以上のマイナスも経験しているため、まだ耐えられる範囲です。
マイナス20%でナンピン買い
投資1ヶ月になる8月3日、FOMCの利上げや米国債の格下げが影響し、一時はプラスに転じたものの、基準価格が6.04ドルまで下落しました。
評価損益率がマイナス10%を超え「そろそろ買い増しタイミング」と考え始めました。
保有数量 | 現在値 | 取得単価 | 外貨建評価損益率 | 円換算評価損益率 |
---|---|---|---|---|
35株 | 6.18ドル | 7.19ドル | -14.05% | -12.13% |
そして投資開始から2ヶ月が経過し、為替は1ドルが140円前後から149円台にまで上昇。
それでもTMFは、円換算で20%以上の損失となっているので、ナンピン買いを実施しました。
約定日 | 約定単価 | 約定金額 | 約定数量 |
---|---|---|---|
2023.09.27 | 4.7500ドル | 11,225円 | 15株 |
9月末時点での合計保有数は50株となりました。
評価損益率はマイナス20%を越えていますが、まだ耐えられる範囲です。
保有数量 | 現在値 | 取得単価 | 外貨建評価損益率 | 円換算評価損益率 |
---|---|---|---|---|
50株 | 4.80ドル | 6.46ドル | -25.70% | -23.37% |
ただ、一旦ナンピン買いはひかえ、今後は損失が拡大したタイミングや利下げの兆しが見えた際に買い増す予定です。
追加利上げの可能性で買い増し
年末前に仕込んで年始に爆上げを期待し、FRBが年内に追加利上げを行う可能性がある今が買い時だと思い、TMFを追加しました。
約定日 | 約定単価 | 約定金額 | 約定数量 |
---|---|---|---|
2023.10.13 | 4.4300ドル | 6,677円 | 10株 |
米消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、FRBが年内にもう一度追加利上げを実施する可能性がでて、私の保有銘柄が大きく下落📉したので、少しだけ #BITF と #TMF を追加購入しました。
昨年の #レバナス のように、年末に仕込んで、年初からの爆上げを期待して、年末まで今年も仕込みます💰👍
— 週末限定主夫@レバナス民 (@weekend_papa) October 12, 2023
10月末時点での合計保有数は60株となりました。
最初の投資時の株価は7.4ドルだったので、かなり下がっています。
株式併合で保有数が十分の一に
2023年12月4日、私が保有している3倍ETFの「LABU」と「TMF」がそれぞれ20:1と10:1で株式併合されました。
その結果、TMFの保有口数が「60」から「6」に減りました。
過去の経験から、株式併合後は株価が下落することが多かったので、かなり嫌な予感がしています。
下げ止まり感で買い増し
株式併合後、私の嫌な予感がいい意味で裏切られ、TMFとLABUの株価は大きく上昇しました。
そのため、追加の買い増しがしづらくなり、しばらく様子見していましたが、年始から約3週間にわたり下落が続き、下げ止まりを感じ始め、買いチャンスだと思いTMFを追加購入しました。
約定日 | 約定単価 | 約定金額 | 約定数量 |
---|---|---|---|
2024.01.25 | 53.3380ドル | 31,751円 | 4株 |
1月末時点での合計保有数は10株となりました。
ちなみに、月初には配当金が入金されました。
TMFの直近の分配金(米ドル)は0.49729ドルで、買い増しする前の保有数6株が対象だったため、税金が差し引かれた結果、2.17ドルが入金されました。
投資14か月目、久々の状況報告
債券は利下げで上昇するものだと思っていたので、9月のFOMCで0.5%の利下げが決定したらTMFが爆上げすると思いきや、予想に反して下落です。
最近は「絶対に利下げがあるんだから米国債に投資しておけば間違いない!」と思っていた節があり、米国債への投資を増やしていました。
そのことで、TMFは10%ほどプラスですが、最近始めた新NISA側の投資はマイナスです。
投資に絶対はないと痛感しました。
とりあえず先のことはわかりませんが、まだ大きく上昇する可能性はあると信じているので、焦って売却せず、しばらく様子見したいと思います。
投資16か月目、マイ転継続中
プラスのうちに一旦、半分を利確したのに追加で購入してしまい、現在はマイナス拡大中。
やばいよやばいよと思って少し前に保有数を半分に減らしたのに、また追加で買ってしまった😱#TMF pic.twitter.com/QcduC4q9p3
— 週末限定主夫@レバ投資 (@weekend_papa) October 22, 2024
米国の大統領選挙直前、以下のような状況です。
保有数量 | 現在値 | 取得単価 | 外貨建評価損益率 | 円換算評価損益率 |
---|---|---|---|---|
30株 | 46.00ドル | 50.26ドル | -8.48% | -7.92% |