このブログ記事では、バイオテック株に3倍レバレッジをかけたETF「DIREXION DAILY S&P BIOTECH BULL 3X SHARES(LABU)」について、自分の投資メモとしてまとめています。

「S&Pバイオテック株3倍レバ(LABU)」の概要や特徴、私が投資を決めた経緯や理由、実際の投資を通じて感じたことなどを書いています。
LABUってどんなETFか
LABUとは、その名の通り「バイオテック株」に連動するETFです。
正式名称は「Direxion デイリー S&P バイオテック株 ブル3倍 ETF(DIREXION DAILY S&P BIOTECH BULL 3X SHARES)」です。
Biotech Bull and Bear 3X ETFs | LABD LABU | Direxion
米国の「S&P バイオテクノロジー セレクト インダストリー指数(S&P Biotechnology Select Industry Index(TR)(SPSIBITR)」に3倍で連動することを目指すETFです。
つまり、指数が1%上がったらLABUは約3倍の3%上昇し、逆に指数が1%下がったら、LABUは約3%下がります。
良くも悪くも、値動きが大きいETFです。
バイオテックとは?
バイオテック(バイオテクノロジー:Biotechnology)とは、生物学(Biology)と技術(Technology)を組み合わせた言葉で、医療、農業、環境など、私たちの生活をより良くするための技術開発をする分野です。
たとえば、がん治療薬の開発、遺伝子組み換えによる品種改良、汚水や土壌汚染の浄化などです。
基準価格と純資産額
LABUの運用開始は2015年05月28日とそこそこ長いETFで、過去に2回の株式併合(2016年に4:1、2023年に20:1)をしています。
現在の基準価格(2025年5月10日時点)は50.73ドルで、純資産額は602.99百万ドルです。
株価の52週高値は152.6ドル、52週安値は32.55ドルと、振れ幅も大きいです。
分配金と経費率
LABUには年4回(3月、6月、9月、12月)の分配金支払いの予定はありますが実績は不安定です。
- 2020年の分配実績:なし
- 2021年の分配実績:なし
- 2022年の分配実績:なし
- 2023年の分配実績:0.22038ドル ※3月なし
- 2024年の分配実績:0.3108ドル ※9、12月なし
直近、2025年の分配金状況は以下です。
日付 | 分配金 |
---|---|
2025/03/25 | 0.1071ドル |
経費率は0.91%です。
VOOやVTIとかの米国株式市場に投資するETF(経費率0.03%)と比べる高いですが、レバレッジETFとしては一般的な水準です。
組み入れ上位10銘柄
2025年5月10日時点での組み入れ銘柄トップ10社は以下です。
ティッカー | 企業名 | 比率 |
---|---|---|
ALNY | アルナイラム・ファーマシューティカルズ | 2.89% |
INSM | インスメッド | 2.67% |
NBIX | ニューロクライン・バイオサイエンシズ | 2.63% |
UTHR | ユナイテッド・セラピューティクス | 2.60% |
AMGN | アムジェン | 2.58% |
ABBV | アッヴィ | 2.56% |
GILD | ギリアド・サイエンシズ | 2.55% |
NTRA | ナテラ | 2.54% |
VRTX | バーテックス・ファーマシューティカルズ | 2.54% |
BIIB | バイオジェン | 2.53% |
過去の株価の値動き
過去10年の株価推移は、分配金の出なかった2020年頃から大きく下落しています。
以下は、過去の騰落率のメモです。
期間 | 騰落率 | ||
---|---|---|---|
2025.05.17 | 2024.02.25 | 2023.07.15 | |
1カ月 | -4.89% | 14.72% | -18.71% |
3カ月 | -49.39% | 90.22% | 13.90% |
6カ月 | -53.64% | 33.01% | -24.94% |
9カ月 | -64.04% | -3.53% | -12.49% |
1年 | -60.92% | -2.89% | -33.13% |
2年 | -67.64% | -61.12% | -90.27% |
3年 | -61.18% | -95.39% | -89.41% |
5年 | -95.12% | -87.12% | -94.36% |
年初来 | -48.99% | 4.57% | -12.19% |
設定来 | -98.53% | -95.94% | -96.06% |
3か月の間にマイナス50%になったり、プラス90%なったりする、かなり厳しい動きのETFです。
LABUへの投資を決めた理由
私がLABUに投資しようと考えた頃は「米国経済、そろそろヤバいんじゃない?リセッション来るんじゃね?」っていう声が、巷でけっこう高まっていた時期です。
でもなかなか来ず、むしろ「あれ?意外と大丈夫かも?ソフトランディング(軟着陸)で済むかも?」って期待も出てきた、そんな微妙なタイミングでした。
でも、私は「いや、やっぱりリセッション来る気がする」と思い、では「不況に強い業界ってどこだろう?」と考え、調べている中でパッと私の目に飛び込んできたのが、医療や医薬品を含む「バイオテクノロジー」だったというわけです。
医療や医薬品って景気に関わらず、病気になれば医者に行くし、薬も使いますよね。
それに、バイオテクノロジーって医療だけでなく、食品や化粧品、環境問題とか幅広い分野で活用され、今後も発展していく業界だと感じたんです。
そんなわけで、どうせなら値動きが大きい方が面白いと思い、少額でLABUに投資を決めました。
最初に買った時の状況
最初の投資は2023年7月、約定単価で「エンジェルナンバー555」を意識して5.55ドルの指値注文。
555という数字には変化や成長といったポジティブな意味が込められていて、ゲン担ぎです。
投資した翌日、LABUの株価が前日比+0.39 (+7.14 %)も上昇!
これは幸先がいい!と、エンジェルナンバーの効果を感じました。
投資を通じて感じたこと
ここからは、投資をしながら感じたことや気づきを、気が向いたときに書いていこうと思います。
投資3ヶ月で含み損50%
投資した直後はエンジェルナンバーの効果!?を感じましたが、そう甘くはありませんでした。
ゲン担ぎの5.55ドルで買ったLABU、3ヶ月が経った2023年10月下旬には、含み損が50%を超える状況に...
少しずつダラダラ下がっていく感じで、大きな急落じゃないからナンピン買いする気にもなれず、そのまま放置してました。
その結果、他の投資(TMFとかレバナス)に比べて、LABUの含み損が大きくなってしまいました。
そんな含み損の中、大失敗をしてしまいました。
夜中に、他のレバレッジETFの注文予約を眠くて意識が朦朧としてる中で終了させ、寝ました。
そしたら、朝起きてビックリ。
なんと買うつもりのなかったLABUを間違えて購入していたんです。
- 約定日:2023年10月26日
- 約定単価:2.6950ドル(4,075円)
- 約定数量:10株
その結果、投資状況は以下となりました。
保有数量 | 現在値 | 取得単価 | 外貨建評価損益率 | 円換算評価損益率 |
---|---|---|---|---|
30 | 2.48ドル | 4.63ドル | -46.44% | -43.21% |
「もしかしてDPSTのように株式併合されるかも!」とか「このまま1ドルを下回るかも!」とか考えましたが、これは眠い時の失敗だ!勉強代だ!とあきらめ、そのまま放置することにしました。
悪い予感的中!20:1の株式併合
悪い予想が的中!
2023年12月4日に20:1の株式併合が行われるとの発表されました。
私の保有数は30株。
20で割ると1.5株になってしまい、端数が出てしまいます。
そこで、端数調整のため10株の追加購入することにしました。
- 約定日:2023年11月07日
- 約定単価:3.38ドル(5,105円)
- 約定数量:10株
これで合計40株保有。
株式併合後はきっちり2株です。
ただ、過去の株式併合経験から、あまりいいイメージが無いのでかなり不安。
V字回復!含み益40%!
年が明けて2024年になり、放置していたLABUの状況を見て久しぶりに実績更新。
誤発注した10月下旬以降、株価は凄い勢いで上昇し、V字回復しました。
株式併合した基準価格で見ると、10月27日の株価から約2ヶ月で2倍以上(49.2ドル→121.5600ドル)に跳ね上がっています。
私の併合後の平均取得価格は86.40ドルになっていたので、一時は含み損50%だったのが、一気にプラス転換し、なんと含み益が40%に!
保有数量 | 現在値 | 取得単価 | 外貨建評価損益率 | 円換算評価損益率 |
---|---|---|---|---|
2 | 121.56 USD | 86.40 USD | +40.69 % | +41.89 % |
改めて思いました。
こんな経験するから、レバレッジ投資の魅力に取りつかれ、やめられなくなるんだと...
1月は、少しだけですが分配金も入金(0.32ドル)され、さらにテンションが上がりました。
夢のツーバガー達成!
その後も勢いは止まらず、2024年2月25日時点では年始からの円安もあり、円ベースの含み益が60%を超えました。
年明けに一時的に下がる場面もありましたが、その後は順調に上昇トレンドが続いていました。
ここまで利益が出ると、そろそろ米国市場が調整に入るかもと感じ、売却を考え始めます。
そして迎えた2024年2月28日。
いつものように朝のコーヒータイムで昨晩の米国株式の結果を確認していたら、一瞬、自分の目を疑いました。
なんと、LABUが一夜にして17%も上昇し、一気にツーバガー達成していました。
朝から超テンションが上がりました。
133ドルで利益確定。
ツーバガー達成したときが高値で、その後、2024年4月には約半値にまで下落。
その後、100ドル台に回復したのを機に「いつまた急落するかわからない!」と感じ、欲張らずに利益を確定することに。
2024年8月2日、LABUの保有分を133.61ドルで全て売却しました。
とりあえず、約50%の利益確定です。